2019年10月19日 TBSラジオ ナイツのちゃきちゃき大放送 田中康夫「守護神w八ツ場ダム」妄信者🙏🏼 痛い「ダム脳」 @takapon_jp 堀江貴文ちゃん 情弱 @NewsPicks の皆さんへ🚀治水・治山に王道なし🌳

[土屋伸之]土曜ワイドラジオTOKYO ナイツのちゃきちゃき大放送、ここからは一週間を雑談で振り返る『常連さんに聞いてみよう』のお時間です。今日の常連さんは田中康夫さんです。おはようございます。

[田中康夫]おはようございます。

[出水麻衣]よろしくおねがいいたします。

[土屋]さあそれでは今日も一週間のニュースをですね田中康夫さんと一緒に振り返ってまいります。

[田中]ジャンボン・フロマージュを食べながら。

[土屋]ありがとうございます。今週もおみやげを頂いています。

[出水]雨の中ありがとうございます。まずは一週間の主な出来事を振り返って参ります。

[土屋]田中さんが気になったニュースは?

[田中]まあでも、ラグビーもほら、試合ができなくて引き分けになっちゃった国が。

[土屋]という国がありましたね、イタリアとか。

[田中]ノー・サイドじゃないよなって思ってるかもしれないけれど。まあこのオリンピック、実は今日ね、パントマイマーの元「ザ・ニュースペーパー」の松元ヒロさんの誕生日なんですよ。

[塙宣之]あー、松元ヒロさんの。

[田中]うん。で、松元さんはずっとパントマイムで、まあ日本はずっと「おもてなし」って言ってきたんだけど、「おもてなし」をすごく上手く伝えて「おもてがない=裏ばっかり」っていうパントマイムをやるの。

[土屋]パントマイムで?

[田中]すごいんですよ、国立演芸場で僕見たんだけれど。

[塙]何もないものとかをね擬人化したりやったりしますもんね松元さんは。

[田中]うん、すごい才能なんだけど。アンダー・コントロールって言ってたんだけど、今回結局、IOCが音を上げちゃったってことだよね。つまり、もう東京ではマラソンとか競歩とかとても無理だって言われちゃったわけでしょ?ところが北海道の札幌も真夏日はね今年8日間あったんですよ。で、帯広、NHK連続テレビ小説なつぞら」の舞台になってる帯広はね、猛暑日が今年は4日もあったの、猛暑日が。で、真夏日が19日あったんですよ。

[塙]結構暑かったんですね。

[田中]で、倉本聰さんが住んでるラベンダーの富良野富良野猛暑日が2日で真夏日が19日もあったの。これ気象庁のに載ってるの。そうすると札幌でも大丈夫かよ?と。

[土屋]確かに。

[塙]まあでも無いですもんねそれ以外は。

[出水]そうですね、涼しい場所が日本には無いですもんね。

[田中]だから小池(東京都知事)さんはほら、もう道路も整備したんだから損害賠償したいくらいだって言ってるんだけれど、でも考えてみるとこれ、元々オリンピックの立候補の時にみんなも覚えてると思うけど、この時期の天候は晴れる日が多く且つ、温暖である為アスリートが最高の状態でパフォーマンスを発揮できる理想的な気候である、というのを日本のオリンピック招致委員会は文章に英文、仏文、日本語に書いたわけでしょ?そうすると逆にこれ本当だったんですか?ってIOCに逆損害賠償されるかもしれないという(笑)。

[土屋]なるほどね。

[田中]大変な、まさに #TOKYOインパール2020になってきちゃっている。

[塙]東京ドームで何周かしてやれば…。

[土屋]何周?!

[出水]ずいぶん周らなきゃいけないですね(笑)。

[土屋]マラソンを?!(笑)。

[田中]もう一個、為末大さんがね、大会期間中の気候を心配する人と現政権に反対の人が妙に重なっているのが偶然だろうか?ってツイートを以前にしてたんだけれど、そうするとじゃあIOCは現政権に反対なのか?!っていう大変なブーメラン状態になって、だからオリンピックをこの時期にやるってのも、アメリカのスポーツとかアメリカのテレビ局の都合だって言ってるけど、いやでもこっちだって独立した国だし大人だしさ、考えなきゃね、という感じなんだけども、今日は川の問題を扱いたいと思います。で、僕が一方的にお話するよりもツイートが来てるのを出水さんにご紹介頂いて、それで解説できればなと思います。

[出水]そうですね。はい、ではこの、河川が決壊しまして被害が出ました台風19号においてそれに関するツイートがいくつか来ております。これはですねお名前はご紹介しない方が良いですね。この方のツイート、「八ツ場ダム完成直後で空っぽだったから利根川洪水防止に役立った。ただし、満水だったら放流しかなかったのでは?要はタイミングの問題。私は保守派だが今の議論、ピント外れと思う」というツイートがあります。

[田中]今回もね、六つの河川で緊急放流したんだけれども、これはメディアが書いたんだけれども、この六つの河川、今回これだけの台風が来るって分かりきっていたんだけれども事前放流を国の管理のダムはしてなかったと。で、なんでですか?って聞くとノー・コメントって言ってるわけ。つまりダムって何かと言うと、今回も全く水が殆ど無いところに一昼夜にして45メートル溜まったわけでしょ?そうすると八ツ場ダムというのは治水だけじゃなくて利水と言って上水道の為なのである程度溜めているわけですよ。そうするともしこれが半年後に8割方溜まってる段階であったならば、結局ダムでは防ぎきれなかったという話になってくるわけですよね。で、僕が後で『「脱ダム」宣言』の意味ってのを、出水さんに宣言の文章を読んで頂こうと思うけれども、治水とか治山というのは、「ローマは一日にしてならず」なんですよ。あるいは「学問に王道なし」なんですよ。つまり巨大な、一個豪華主義で造るんじゃなくて、世の中は今みんな分散型社会になろうよって言ってるわけでしょ。そうすると以前から私が述べているように護岸の補修であったり、1平米1万円で機械を使って地元の業者ができる浚渫(しゅんせつ)であったり、あるいは上流の、時間が掛かるけど森林整備であったり、ところが今回、その前から国は最近、豪雨災害、局地災害が多いというので5年間で7兆円かけて緊急的な治水とか治山をやりましょうと言ってるんだけれども、でもこの中には7兆円かけるのに浚渫の予算ってのが項目として出てきてないんですよ。で、これは私が知事をやっている時に、前から道路でも造るけれどもそれは補修をしなきゃいけないでしょ?補修の費用ってのは、これは国が村道でも造る時には65パーセント出すのに補修の費用は全額地元費なんですよ。だけど川って、地球は生きてるから砂は流れてくるわけでしょ?それを浚渫するという予算が項目として無いんですよ。だから例えば、今回の場合もダム云々というよりもね、堤防の問題だと思うんですよね。

[塙]堤防ですよね。

[田中]で、堤防ってのは、水が堤防を越えるのを越水と言います。「越える水」と言います。それに対して堤防が壊れることを破堤(はてい)、「堤防が破れる」と言います。で、堤防を水が越えても、それはまだそこの人たちはハザード・マップで事前に避難しておきましょうだけれども、破堤をしてしまったらまさに鉄砲水のような状態が住宅地に入ってきてしまうことなんですね。しかも堤防の決壊に至る原因の7割から8割はいわゆる越水をすることによって水が押してっちゃう。だから、前も申し上げたかもしれないけれども、アメリカやヨーロッパや、あるいはお隣の韓国でも以前に決壊をしたような場所には鋼の矢板という鋼矢板を2枚入れると。そうすると全壊しない、あるいは、いやいやそれは違うと言うんであれば、実際にソイル・セメントという、いわゆるセメントと土砂を混ぜたものを堤防の中に入れておく。ところが日本の堤防ってのは「土堤原則」と言って堤防の中は土と砂だけなんですよ。で、このことをずっと言ってて、これはもう、国土交通大臣を務めた太田昭宏さんもですね、元々京都大学工学部の土木工学科出身だから是非こうしなきゃと言ってたのに、堤防の中に不純物が入る、って国土交通省の役人の人たちが言ってるのね。でも、我々だって心臓のところに鉄をね、弁膜症の人とか入れるわけだし、金属が中に入るのはヘンよねって、だから今回はホントに八ツ場ダムがたまさかの、でも4パーセントなんですよね利根川流域に降った水をコントロールできるのは。だから国土交通省下流に、例えば荒川の、埼玉県に彩湖という遊水地、あるいはこれは田中正造氏が足尾銅山の、公害のことがあったけど渡良瀬川の遊水地ってのがあるわけですね。これはやっぱりタイム・ラグをつけるっていうことで、ところが上流のダムが事前放流もしてないってことになると、これは果たしてどうなんですか?ってのが1つの議論。だから一点豪華主義、だけど八ツ場ダムできるまでに67年かかってんですよ、計画されてから。そうするとその間にやるべきことは堤防の補修や護岸工事や浚渫だったんじゃないのかな?っていうね。

[塙]ホントやるんですかね?堤防の補修、今後は。

[田中]だからこれはずっと学者も大臣を歴任した人も言ってるのに、国土交通省は河川局って名前が今なんて言うかというと、水管理・国土保全局って言うんですよ。でも水は管理するんじゃなくて一緒に向き合う必要があるわけでしょ。だから治水なんですよ。管理できるって、川の中だけで水が管理できるっていう発想が科学かな?っていうことです。で、もう一個、先ほどの浅川ダムのところですね、長野の新幹線のこと。全部は難しいかな?

[出水]はい。全部は難しいので2つ。まず堀江貴文さんのツイートですね。「脱ダムの結果か、、、 台風で19人死亡、16人が不明」これはツイートされた時点の情報ですけれども、「千曲川決壊で大規模洪水 (共同通信) - LINE NEWS」というツイートをなさっています。

[塙]もう一個ありますね。

[出水]はい。「田中康夫氏を再評価」というツイートです。「国交省から出向の土木部長が浅川ダム建設では千曲川合流部の洪水は防げないと県議会で答弁したことをうけて、内水氾濫対策として浅川の天井川部分の河川改修、新幹線車両センター下に地下遊水池、国管理の千曲川下流への地下導水路を提案するも議会は大反対。」とあります。

[田中]あのね、「脱ダム」ってのは「出来得る限り、コンクリートのダムを造るべきではない。」ということなんですよ。だからそれは、ダムありき、とかダム反対、の二元論を越えようってことです。で、今回の場所は、皆さんもこの近くに「溜池」っていう地名がありますよね。そこはやっぱり水が溜まる場所だったんですよ。で、今回の新幹線の基地のところは、長野市の長沼地区というところの大字赤沼という、掘ると水が出てくるよ、という地名だったんです。ですからここは遊水機能があって地元の人は、ダム推進派の人も含めてここに新幹線基地を造るのは反対だって言ったんです。なぜならここの遊水機能のある田畑のところが新幹線の基地になったら溢れちゃうよと。今まで洪水があると一週間水が引かなかった場所なんだよと。

[田中]でもね、日本全国全部活断層が通ってるんです。どっかに造らなきゃならないんです。そこで私は新幹線の基地の代わりに近くのりんご畑を契約をしてそこに水が入るような遊水機能を持たせましょうってことを言ったんですよ。あるいは今言ったように、天井川だったから、これは県の予算で3キロ部分を川を掘り下げて信越線が天井川だったところを改良したわけ。ところが上流の淺川ダムというのが、なぜか私が知事になる前に新幹線基地と一緒になって計画が出てきたの。元々ここは活断層が通ってるんでダムは造らないと国も言ってたんだけれど、なぜかダムを造る前に予算が200億円使われちゃってたの。どうしてかって言うと、オリンピックのボブスレーリュージュに行く会場の道路やトンネルの費用が無い、と。だから河川局のダムを復活させて総額400億円にして200億円使っちゃってたの。だから仮に使ってたとしても、道路はできたと。でもダムを造っても千曲川の改良が進んでないから内水氾濫と言って逆流するから洪水は防げませんて、国交省出身の土木部長が県議会答弁をしてた。だから僕はそうだったら、河川の改修と遊水地と、あと千曲川の先に立ヶ花っていう場所があって、狭窄部なんですよ。そこを改良する、あるいは浅川からも地下の導水路を作って立ヶ花よりも先に水が行くようにしましょうという計画を5パターン、いろんな学者と一緒に県は河川改修をした後出したの。でも国は違いますと言った。で、新幹線の基地も、飛行機は今回みんな羽田や成田から千歳に避難してたわけでしょ。まあ、たられば論なんだけれども、というところがあってね。

[塙]その時にそれを優先してたというね。

[田中]それとだからその意味で言うと、京都の嵐山も3年前にはすごい洪水だったでしょ?

[出水]そうですね。

[田中]だけどあれも緊急放流したからです。でも近畿地方整備局ってのは太田さんなんかと同じ、ダムだけでは無いなって発想の人たちがいるので河川改修をしたんですよ、桂川の。だから去年の洪水の時も嵐山はぜんぜん、それまで溢れてたのに(洪水が)無かった。だからやっぱり浚渫とかそういうのは、我々も爪を切るとか散髪をするってのと同じで、それをしながら考える必要があるんじゃないのかな?っていう気がします。

[出水]ありがとうございます。

[土屋]ということで一週間のニュース、田中康夫さんと一緒に振り返って参りました。

Vol.616「「思想・信条」がYa‘ssyと異なると「日経」で「告解」学習院大学長もシャッポを脱いだ「サンデー毎日」実践的「治水・治山」原論!ダム脳なリバーフロント研究所が登場の痛い「文藝春秋」w」

19/12月号 憂国呆談 season2 volume113◆ソトコト

消費税の軽減税率から、
台風15号の対応、
グレタ・トゥンベリさん、
日本の環境政策と農畜産品の行方まで。

水害は脱ダムのせいなのか!?
田中康夫の『実践的治水・治山』原論 まとめサイト始動しました!

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サンデー毎日」2019年11月17日号

「水害は『脱ダム』のせいなのか❣田中康夫の実践的『治水・治山』原論」(※画像をクリック!

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✽治水・治山のあるべき姿を更に具体的に加筆した原稿はこちらです。

水害は『脱ダム』のせいなのか!? 田中康夫の実践的『治水・治山』原論「サンデー毎日」2019年11月17日号(11月6日発売)

リード文「しなやかな是々非々」

甚大な被害をもたらし、河川氾濫の恐ろしさを知らしめた台風19号安倍晋三首相は防災の観点から八ッ場ダムを称賛し、また、「脱ダム」が水害を招いたという声もある。だが果たしてそうか? 長野県知事時代から、河川のネットワークを見極めた「治水」を思索、実践してきた田中康夫による真の国土強靱化論。

本文

「『土堤(どてい)原則』は、断じて譲れません」。

河川局を改組して2011年7月、国土交通省に誕生した水管理・国土保全局の官僚は拒み続けました。土と砂利以外の「不純物」が堤防内に混じるのは馴染(なじ)まない、と真顔で。

鋼鉄(スチール)も混凝土(コンクリート)も他の公共事業では「不純物」どころか必須の素材。コンクリート壁の隙間(すきま)から水が浸潤(しんじゅん)して平時から内部が“液状化現象”に陥りがちな堤防を補強すべく、両肩から基礎まで鋼矢板(こうやいた)を縦に2枚打ち込む護岸工法の事業化に向け、僕が求め続けた調査費が2011年度=平成23年度予算に初計上された後の遣り取りが冒頭の発言。

「決壊した箇所に仮堤防を設置する緊急復旧工事と、本格復旧工事の工法の違いを、河川行政に疎(うと)い我々に説明頂けますか?」。

民主党政権の一翼(いちよく)を担っていた国民新党代表の亀井静香氏と共に新党日本代表の僕が尋ねるや、“論理的で科学的な講釈”を垂れました。「緊急時には鋼鉄の使用も止むを得ないが、恒常的に駆体(くたい)として採用するのは好ましくない」。

翌2012年12月の総選挙で僕は敗退。複数の製鉄会社が導入に向け勉強会を立ち上げていた「鋼矢板工法」の調査費を、国交省は打ち切ります。

本誌の連載「ささやかだけど、たしかなこと。」(2015年10月11日号)で僕は、「鬼怒川(きぬがわ)決壊の「真犯人」は誰か!? 予防医学としての治水こそ新しい公共事業」と題し、新聞の「大本営(こくどこうつうしょう)発表」“コピペ”記事を再録しています。

「関東・東北豪雨」の2週間後、「締切堤防」と称し決壊箇所200mに「高さ4mの鉄製の矢板」「2枚の間に土砂を敷き詰め」、「鋼矢板工法」で仮堤防を設置した関東地方整備局はその1ヶ月半後、「土堤原則」に基づく「本格復旧の堤防建設工事に着手」と。

堤防を越えて川の水が溢(あふ)れ出る「越水(えっすい)」。堤防そのものが壊れる「破堤(はてい)」。一度(ひとたび)決壊するや溢れる量と流れの速さは激変し、物的被害も人的被害も桁違いとなります。破堤に至る原因の8割は越水です。河川の猛威の悲劇は、同じ場所で繰り返される蓋然性(がいぜんせい)が極めて高いと理解する米国や欧州、そして韓国では過去の決壊箇所の護岸強化に鋼矢板工法、或(ある)いは土砂とセメントを混合して固めたソイルセメント工法を導入済み。

翻(ひるがえ)って日本。今回の台風19号ハギビス襲来で堤防決壊が71河川140箇所に及んでも猶(なお)、後述する千曲川の決壊箇所を筆頭に鋼矢板工法は飽く迄(あくまで)も「応急復旧」の位置付けです。謂(い)わば「天動説」に胡座(あぐら)を搔(か)いて、「地動説」を小馬鹿にする浮かれポンチ状態。

「意識高い系」な面々が「首都圏の救世主」と称揚する、総事業費5320億円の八ツ場(やんば)ダムが利根川水系で役割分担するのは、全体の僅(わず)か1%に過ぎません。利根川支流の吾妻川(あがつまがわ)に巨大ダムを建造せねば2千名近いカスリーン台風の御霊(みたま)は報(むく)われず、と計画が発表されたのは今から67年前の1952年=昭和27年。

一万歩譲って八ツ場ダム建設が「必要悪」だったとして、河道掘削(かどうくっさく)と呼ばれる川底の浚渫(しゅんせつ)に投じた67年間の費用は如何程(いかほど)かと河川管理者に質(ただ)しても、該当する記録は見当たらずと言葉を濁すでしょう。

我々が手足の爪を切るのと同様、「減災」の肝心要(かんじんかなめ)は維持修繕。なのに財務省が「部・款・項・目・節(ぶ・かん・こう・もく・せつ)」と細分類する予算体系の治水の項目に「浚渫」は存在せず。

重機を用いて1㎡1万円強で実施可能な浚渫こそ、地元の土木建設業者が胸を張って従事可能な地域密着型公共事業。なのに国も大半の自治体も予算を別立てせず、現場の建設事務所の人件費等を「維持修繕費」に一括(ひとくく)り。護岸の補強、上流域の森林整備と並んで治水の基本たる浚渫は全国津々浦々で滞っています。

世界的趨勢を踏まえての「脱ダム」宣言

県土面積が全国4位の信州・長野県の知事時代、台風一過の秋季(しゅうき)に土木部・農政部・林務部の技術系職員を総動員して県管理の河川を総点検。浚渫の補正予算を県独自に組みました。3千万円にも満たぬ金額なれど、確実に治水に寄与。

「長野冬季五輪」から2年8ヶ月後の2000年10月に就任した僕は翌年2月、「長期的な視点に立てば、日本の背骨に位置し、数多(あまた)の水源を擁する長野県に於いては出来得る限り、コンクリートのダムを造るべきではない」と「脱ダム」宣言で9つの県営ダム計画の中止を打ち出します。

「治水・治山に王道なし」。「河川こそ、ネットワーク社会の象徴的存在」。「造るから治す・護る、そして創るへ。」と主張したのは、世界的趨勢(すうせい)を踏まえての決断でした。

1993年にミシシッピ川流域に甚大な被害を齎(もたら)した洪水を分析した米国陸軍工兵隊(アーミー・コープス・オブ・エンジニアズ)は、「洪水調節用構造物」としてのダムが却(かえ)って被害を増大させた側面を指摘し、避難プログラムの作成、氾濫原(はんらんげん)での土地利用の制限を含む総合的な洪水対策への大転換を促します。その翌年、ダニエル・ビアード内務省開墾局長が、「合衆国に於けるダム開発の時代は終わった」と日本も加盟する「国際かんがい排水委員会」で講演。

佐久間ダムを始めとして世界中のダム建設に資金提供してきた世界銀行も、「大規模ダム建設の巨額予算は往々にして当初計画を超過。調査対象81ダムでは堆砂(たいさ)が原因で当初の半分以下に保水機能が低下。ダムの耐久性の見直しは必至。洪水対策のあり方も抜本的な変更を迫られている」と知事就任直後に発表。

日本国内でも同年8月、宍道湖(しんじこ)・中海(なかうみ)の淡水化に851億円を投じた干拓事業を始め、計223の公共事業の中止を自由民主党政務調査会長が発表。採択後5年以上経過しても未(いま)だ着工せぬ事業。完成予定を20年以上経過しても竣工(しゅんこう)に至らぬ事業。実施計画調査に着手後10年以上経過するも未採択の事業。現在、休止=凍結中の事業。その4条件に基づく合理的判断です。

決断した亀井静香氏は、後(のち)に僕に述懐します。「方針を発表後、大抵抗する組織の中にも、これを入れて下さいと駆け込んで来る、心ある役人が居て、中止箇所数が増えたんだよ」。仮に後輩が、先輩の起案した事業に疑問を抱いても、中断・中止・廃止を進言する風土は霞が関に存在しません。官僚を闇雲(やみくも)に萎縮(いしゅく)させるのでなく、公僕(パブリック・サーヴァント)としての良心を覚醒させる触媒役の哲学が、政事屋(ポリティシャン)ならぬ政治家(ステーツマン)に求められています。

「脱ダム」宣言を発する3ヶ月前に僕は、美ヶ原に源を発する薄川(すすきがわ)の大仏(おおぼとけ)ダム建設計画を中止します。ダムなしでは松本駅前が水浸しになると旧建設省から出向の土木部長は力説。が、市街地を流れる薄川の夥(おびただ)しい分量の堆砂は“放置”された儘(まま)でした。

四半世紀も計画に翻弄(ほんろう)された建設予定地・入山辺(いりやまべ)地区での地元住民との車座集会後に即断するも、「素人知事」は些(いささ)か拍子抜けします。

「県政の停滞と混乱」を理由に知事不信任を1年8ヶ月後に決議する長野県議会、「民主主義の手続き」を重んじる記者クラブ加盟各社の誰1人として、強権的・独裁的だと抗(あらが)う素振(そぶ)りすら見せなかったのです。理由は簡単。前述の223箇所に含まれていたから。

河川はネットワーク社会の象徴的存在

他方、死者8千名の善光寺地震(江戸後期・弘化4年=1847年)の震央(しんおう)、1985年=昭和60年に26名の命を奪った地附山(ぢづきやま)地すべり災害の現場に近接する、活断層(かつだんそう)の真上に位置する浅川ダム計画を中止するお前は、無責任な「口舌(こうぜつ)の徒(と)」だと猛反発を食らいます。

冬季五輪のボブスレーリュージュ会場へのループ橋と隧道(トンネル)の建設費を捻出(ねんしゅつ)すべく、眠っていたダム計画が“ゾンビ”の如(ごと)く復活。本体工事は未着工なのに総事業費380億円の半分以上を「転用」していた摩訶不思議(まかふしぎ)な公共事業。しかも驚く勿(なか)れ、「ダムを造っても千曲川と浅川の合流部一帯の洪水は防げない」と件(くだん)の土木部長は県議会で答弁するではありませんか。

その直截(ちょくさい)な答弁に補足すると、千曲川との合流地点には3基の排水機場が存在。増水時にはポンプで浅川から千曲川へと汲み出しますが、好事魔(こうじま)多し。国管理の千曲川の河川改修は遅々として進まず、千曲川の増水時には浅川への逆流を防ぐ為に樋門(ひもん)を閉鎖せねばなりません。行き場を失った浅川の水は「内水氾濫(ないすいはんらん)」と呼ばれる浸水を住宅地や耕作地に及ぼします。「洪水調節用構造物」は必要十分条件たり得ず。優(すぐ)れて河川は、ネットワーク社会の象徴的存在なのです。

閑話休題首相官邸下の溜池(ためいけ)一帯はハザードマップで2m超の浸水深(しんすいしん)。今回浸水した長野新幹線車両センター一帯は長沼地区大字(おおあざ)赤沼(あかぬま)。千曲川の決壊地点は大字穂保(ほやす)。何(いず)れも水害の歴史を反映する地名です。

故(ゆえ)に、鉄建公団(日本鉄道建設公団鉄道建設・運輸施設整備支援機構)とJR東日本東日本旅客鉄道)の計画に住民は反対します。この田畑は、洪水になると1週間は水が引かない赤沼の遊水機能なのだと。長野市防災マップは車両センターの浸水を5m以上と表示。想定よりも低い4・3mに今回は留まったにも拘らず、羽田・成田から千歳へ機材を移動させた航空各社と異なり、上田、高崎等の高架駅どころか車両センター構内を走る本線の高架部分へと車両を移送させる鉄オタとしての愛情すら、JRという“疾走する駅前不動産屋”には希薄でした。

五輪前年の1997年10月開業が至上命令だった旧運輸省、旧建設省と長野県は、上流域に治水ダムを造れば解決すると甘言(かんげん)。それは地域住民を愚弄(ぐろう)する巧言(こうげん)に他ならず。有為(ゆうい)な県職員と共に僕は、浅川改修計画の優先順位を立案します。

先(ま)ずは浅川全域での河道掘削。天井川状態で信越本線の上を流れていた3km区間の河床を最大11m掘り下げ。完了後に現実的提案を行います。川幅が1000mを超える穂保地点で今回決壊したのは、下流5km地点の川幅210mと狭窄(きょうさく)な立ヶ花(たてがはな)での“糞(ふん)詰まり”が原因。その立ヶ花よりも下流に浅川から放水路、地下導水路を建設。車両センター地下に調節池を設置。一旦緩急(いったんかんきゅう)あればリンゴ畑を遊水地として活用する事前契約を農家と結ぶ。伝統的治水工法として濃尾(のうび)平野の木曽三川(きそさんせん)=木曽川・長良(ながら)川・揖斐(いび)川下流域に見られる輪中堤(わじゅうてい)、越水・破堤した場合にも被害の拡大を防ぐべく住宅地側に第2堤防=二線堤(にせんてい)を設けるetc. 国交省は尽(ことごと)く拒否しました。

僕の在任中に副知事を務め、浅川ダムの欺瞞(ぎまん)を熟知していた筈(はず)な総務省出身で現在の阿部守一知事は、「ダムなし」よりも「ダムあり」は浸水時間が1時間半も長引き、赤沼地区の浸水深は「ダムあり」で5cm上昇すると記された「報告書」を土木部から受け取ったにも拘らず浅川ダム建設に着手。3年前に竣工するも哀しい哉(かな)、浅川の内水氾濫は回避出来ませんでした。

河川管理者に、緊急放流の判断ミスや堤防決壊の監理(かんり)責任を刑事罰で問うた事例は皆無な「放置国家」日本。

防災の日」に奇(く)しくも堤防が決壊し、翌日未明に民家19戸が濁流に呑(の)み込まれた1974年=昭和49年9月の多摩川水害。『岸辺のアルバム』(原作・山田太一、主演・八千草薫)が描いた不条理の「決着」も、地域住民が費用と時間を「自己責任」で負担する民事訴訟に委ねられたのです。

デジタル・データなど存在しなかった往時、マイホームと共に失った家族の絆(きずな)の写真は2度と戻って来ない。遣る瀬無い(やるせない)思いで狛江(こまえ)市猪方(いのがた)の市民が河川管理者の国を相手取った損害賠償請求訴訟。一審は原告の勝訴。控訴審で逆転するも最高裁が破棄。差戻控訴審で住民が勝訴し、判決が確定したのは1992年=平成4年12月。18年3ヶ月の歳月を要しています。

星霜(せいそう)を経て、国交省の外局に当たる気象庁が「平成30年7月豪雨」と命名した昨年の「西日本豪雨」。同省四国地方整備局は「大雨特別警報」発令後、愛媛県内の肱川(ひじかわ)に位置する野村ダムと鹿野川(かのがわ)ダムからの放流量を敢(あ)えて減らしてダム湖の貯水量を増やした後、満水状態となった両ダムから安全基準の6倍もの「緊急放流」を実施。下流域の西予(せいよ)市、大洲(おおす)市で9名が犠牲となりました。

名は体を表す。全長103kmの源流から伊予灘(いよなだ)の河口まで直線で僅か18km。蛇行する肱川の護岸補強も儘ならぬ中、前述の自民党公明党・保守党連立政権時代の公共事業見直し勧告に含まれていた同水系の山鳥坂(やまとざか)ダム計画を、加計学園岡山理科大学獣医学部新設問題で耳目(じもく)を集めた、旧文部省官房長の加戸守行前知事を筆頭に今猶(いまなお)、切望する向きが存在します。

今回の台風19号水害でも、ダム湖流入の全水量をそのまま下流へ流す緊急放流に至った東日本の6ダムは何れも、降雨前にダム湖の水位を下げる「事前調節」を実施せず。「その理由は現時点では答えられない」と同省河川環境課は取材に対して居直りました。「天動説」総本山の面目躍如(めんもくやくじょ)です。

戦後の森林政策の不作為を問う

一方、台風15号ファクサイが齎(もたら)した「千葉県豪雨災害」は、戦後の森林政策の不作為を体現しています。

江戸時代までは杉と赤松、黒松、そして檜(ひのき)を程良き塩梅(あんばい)で植栽し、手入れも怠らなかった山武(さんむ)市一帯。戦後造林の「山武杉(さんぶすぎ)」は荒廃し、根腐れならぬ溝腐れ病に見舞われていました。その倒木が大規模停電の原因です。

日本の国土の68・2%は森林。フィンランドに次いで世界第2位の森林率。その45%は戦後造林された針葉樹。間伐(かんばつ)が急務なのです。樹齢45年から60年の間に針葉樹は、2列残して1列伐採(ばっさい)する「2残1伐」列状(れつじょう)間伐を行なわねば、根元に太陽光が差し込まず、幹が太くならず、ひ弱な“萌(も)やしっ子”の儘。

森林が県土の8割を占める信州・長野県。森林整備の技術者を養成すべく僕は、「信州きこり講座」と銘打った100時限の無料講習会を開設します。間伐資格を取得した土木建設業者には入札参加資格を与え、森林整備予算も県独自に2・5倍へと増やし、旧態依然たる森林組合が牛耳っていた分野に切磋琢磨の精神を吹き込みます。

就任時、利息の返済だけでも1日に1億5千万円と破綻寸前だった県財政を、県民の理解と職員の協力を得て47都道府県で唯一、在任6年間連続で起債残高を減少させ、基礎的財政収支=プライマリー・バランスを連続黒字化させる一方、「地球温暖化を防ぐ森林づくりは百年の計」と「森林ニューディール」を掲げます。と同時に、人が人のお世話をして初めて成り立つ21世紀の労働集約型産業としての福祉・医療・教育の充実も図りました。

鋼鉄製ガードレールと同じ強度認証を受けた信州型木製ガードレールも、「森林ニューディール」の象徴的政策でした。

都道府県道も市町村道も、「造る」際には事業費の65%を国が負担。けれども舗装等の「治す・護る」費用は全額、地元自治体の負担です。大手製鉄会社の関連企業3社が製造する、行政用語で車両用防護柵と呼ばれるガードレールも全額地元が費用負担。地元への経済的還元は設置時の人足(にんそく)費用のみです。ならば、伐採・搬出・製造・設置の全工程を地域で賄う県産材のガードレールを実現出来ないだろうか?

八重洲、日比谷同様、嘗ては海の入江(いりえ)の湿地帯だった丸の内で1920年大正9年に着工された旧丸ビル=丸ノ内ビルヂング。スギ科の落葉針葉高木メタセコイアが、9階建てビルを支える基礎でした。その一つが塩尻市の県林業総合センターに展示されており、僕は驚愕。つい先程まで生きていた樹木かと見紛う、光沢のある切株だったのです。

何れも県内業者が開発を担当した3タイプの信州型木製ガードレールは、HPに貼り付けた動画でご確認頂ける、つくば市国土技術政策総合研究所での大型貨物車と乗用車の実車衝突試験を経て、2004年に実用化。知事を退任する2006年まで毎年、設置経費2億円で6箇所ずつ、木の温もりを感じさせる信州の新たな道路景観を生み出します。

「これぞ我々も胸を張れる公共事業」と現在は自民党参議院議員を務める、道路畑出身の佐藤信秋氏も国交省事務次官として予算化に尽力下さいました。

「田中県政の全否定」が基本方針な現在の長野県でも、軽井沢町の中軽井沢から千ヶ滝を経て鬼押出へと向かう県管理の国道146号線、上信越自動車道群馬県に位置する碓氷軽井沢(うすいかるいざわ)インターチェンジから県境を跨いで県道92号線に入った場所を始めとする幾つかの地点で、地元紙「信濃毎日新聞」が黙殺し続けた県政改革の残滓(ざんし)に触れる事は可能です。

再び閑話休題。「減災」の肝心要(かんじんかなめ)は維持修繕。その「地動説」を、国交省の河川畑と同様に理解出来ないらしい農林水産省の外局に当たる林野庁。予算の92%は小さな沢に、「不純物」と国交省水管理・国土保全局が唾棄(だき)するコンクリートや鋼鉄を打ち込む谷止工(たにどめこう)、間伐完了後には再び下草が生い茂る作業道と異なり、山肌を抉(えぐ)り取る大規模林道に投じられています。

人件費が経費の7割を占める間伐や植樹の森林整備こそは疲弊した中山間地域に雇用と活力を生むのに、その予算額は全体の僅(わず)か8%。しかも今年度4661億円の林野庁予算は、「3・11」関連も含めて7兆3241億円もの国交省予算の16分の1。詰まり国交省の公共事業予算は森林整備費の195倍、と改めて知ると暗澹(あんたん)たる思いに駆られます。

とは言え、成功事例が無い訳ではありません。2013年の台風18号京都市を流れる桂川(かつらがわ)の嵐山(あらしやま)周辺が氾濫し、両岸の10ha近くが浸水したのを教訓に近畿地方整備局は、こまめな浚渫や護岸の補強に加えて、渡月橋(とげつきょう)付近の河道掘削を観光客が減少する冬場の3ヶ月間に集中的に実施。上流の日吉ダムが1997年の運用以来初めて緊急放水ゲートを全開した昨年7月の豪雨でも事なきを得ています。

「真の文明は 山を荒らさず 川を荒らさず 村を荒らさず 人を殺さざるべし」の気概を抱いて田中正造翁が、渡良瀬(わたらせ)川流域住民の為に足尾銅山鉱毒問題を明治天皇に直訴したのは今から118年前の1901年=明治34年12月10日。彼が還暦を迎えた年です。

千万人と雖(いえど)も吾(われ)往(い)かん。その「愛民心(あいみんしん)」に基づく彼の苦闘を忘れる勿(なか)れ。

人間の智能がAI=artificial intelligenceに優る唯一無比の心智(メンタリティ)は、「悟る」という営為。

それは、「科学を信じて・技術を疑わぬ」自称「意識高い系」な面々のアルゴリズム的思考では凡そ到達し得ぬ、「科学を用いて・技術を超える」心智でもあります。

「治水・治山に王道なし」。「造るから治す・護る、そして創るへ。」「『天動説』から『地動説』へ。」

富国強兵ならぬ富国裕民(ふこくゆうみん)の心智に基づく社会的共通資本のあり方が今、改めて問われているのです。

「水害は『脱ダム』のせいなのか」サイト 

~ただ単にやめれば良いのでなく、新しい治水のあり方を示す~「脱ダム政策の哲学と実践」サイト

「間違いだらけの日本の治水・治山」サイト 

田中康夫アドレス yassy@tanakayasuo.me

Vol.613「これぞ実践的「治水・治山」原論の決定版!「水害は脱ダムが原因!」と「天動説」を妄信するダム脳w反論できない「堀江貴文とNewsPicks」「上念司と虎ノ門ニュース」浮かれポンチな仲間達!」

VERDAD」2019年11月号「田中康夫の新ニッポン論」Vol.76 「おもてなし」の「眠度」

[土屋伸之]土曜ワイドラジオTOKYO ナイツのちゃきちゃき大放送、ここからは一週間を雑談で振り返る『常連さんに聞いてみよう』のお時間です。今日の常連さんは田中康夫さんです。おはようございます。

[田中康夫]おはようございます。

[出水麻衣]よろしくおねがいいたします。

[土屋]さあそれでは今日も一週間のニュースをですね田中康夫さんと一緒に振り返ってまいります。

[田中]ジャンボン・フロマージュを食べながら。

[土屋]ありがとうございます。今週もおみやげを頂いています。

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[出水]雨の中ありがとうございます。まずは一週間の主な出来事を振り返って参ります。

[土屋]田中さんが気になったニュースは?

[田中]まあでも、ラグビーもほら、試合ができなくて引き分けになっちゃった国が。

[土屋]という国がありましたね、イタリアとか。

[田中]ノー・サイドじゃないよなって思ってるかもしれないけれど。まあこのオリンピック、実は今日ね、パントマイマーの元「ザ・ニュースペーパー」の松元ヒロさんの誕生日なんですよ。

[塙宣之]あー、松元ヒロさんの。

[田中]うん。で、松元さんはずっとパントマイムで、まあ日本はずっと「おもてなし」って言ってきたんだけど、「おもてなし」をすごく上手く伝えて「おもてがない=裏ばっかり」っていうパントマイムをやるの。

[土屋]パントマイムで?

[田中]すごいんですよ、国立演芸場で僕見たんだけれど。

[塙]何もないものとかをね擬人化したりやったりしますもんね松元さんは。

[田中]うん、すごい才能なんだけど。アンダー・コントロールって言ってたんだけど、今回結局、IOCが音を上げちゃったってことだよね。つまり、もう東京ではマラソンとか競歩とかとても無理だって言われちゃったわけでしょ?ところが北海道の札幌も真夏日はね今年8日間あったんですよ。で、帯広、NHK連続テレビ小説なつぞら」の舞台になってる帯広はね、猛暑日が今年は4日もあったの、猛暑日が。で、真夏日が19日あったんですよ。

[塙]結構暑かったんですね。

[田中]で、倉本聰さんが住んでるラベンダーの富良野富良野猛暑日が2日で真夏日が19日もあったの。これ気象庁のに載ってるの。そうすると札幌でも大丈夫かよ?と。

[土屋]確かに。

[塙]まあでも無いですもんねそれ以外は。

[出水]そうですね、涼しい場所が日本には無いですもんね。

[田中]だから小池(東京都知事)さんはほら、もう道路も整備したんだから損害賠償したいくらいだって言ってるんだけれど、でも考えてみるとこれ、元々オリンピックの立候補の時にみんなも覚えてると思うけど、この時期の天候は晴れる日が多く且つ、温暖である為アスリートが最高の状態でパフォーマンスを発揮できる理想的な気候である、というのを日本のオリンピック招致委員会は文章に英文、仏文、日本語に書いたわけでしょ?そうすると逆にこれ本当だったんですか?ってIOCに逆損害賠償されるかもしれないという(笑)。

[土屋]なるほどね。

[田中]大変な、まさに #TOKYOインパール2020になってきちゃっている。

[塙]東京ドームで何周かしてやれば…。

[土屋]何周?!

[出水]ずいぶん周らなきゃいけないですね(笑)。

[土屋]マラソンを?!(笑)。

[田中]もう一個、為末大さんがね、大会期間中の気候を心配する人と現政権に反対の人が妙に重なっているのが偶然だろうか?ってツイートを以前にしてたんだけれど、そうするとじゃあIOCは現政権に反対なのか?!っていう大変なブーメラン状態になって、だからオリンピックをこの時期にやるってのも、アメリカのスポーツとかアメリカのテレビ局の都合だって言ってるけど、いやでもこっちだって独立した国だし大人だしさ、考えなきゃね、という感じなんだけども、今日は川の問題を扱いたいと思います。で、僕が一方的にお話するよりもツイートが来てるのを出水さんにご紹介頂いて、それで解説できればなと思います。

[出水]そうですね。はい、ではこの、河川が決壊しまして被害が出ました台風19号においてそれに関するツイートがいくつか来ております。これはですねお名前はご紹介しない方が良いですね。この方のツイート、「八ツ場ダム完成直後で空っぽだったから利根川洪水防止に役立った。ただし、満水だったら放流しかなかったのでは?要はタイミングの問題。私は保守派だが今の議論、ピント外れと思う」というツイートがあります。

[田中]今回もね、六つの河川で緊急放流したんだけれども、これはメディアが書いたんだけれども、この六つの河川、今回これだけの台風が来るって分かりきっていたんだけれども事前放流を国の管理のダムはしてなかったと。で、なんでですか?って聞くとノー・コメントって言ってるわけ。つまりダムって何かと言うと、今回も全く水が殆ど無いところに一昼夜にして45メートル溜まったわけでしょ?そうすると八ツ場ダムというのは治水だけじゃなくて利水と言って上水道の為なのである程度溜めているわけですよ。そうするともしこれが半年後に8割方溜まってる段階であったならば、結局ダムでは防ぎきれなかったという話になってくるわけですよね。で、僕が後で『「脱ダム」宣言』の意味ってのを、出水さんに宣言の文章を読んで頂こうと思うけれども、治水とか治山というのは、「ローマは一日にしてならず」なんですよ。あるいは「学問に王道なし」なんですよ。つまり巨大な、一個豪華主義で造るんじゃなくて、世の中は今みんな分散型社会になろうよって言ってるわけでしょ。そうすると以前から私が述べているように護岸の補修であったり、1平米1万円で機械を使って地元の業者ができる浚渫(しゅんせつ)であったり、あるいは上流の、時間が掛かるけど森林整備であったり、ところが今回、その前から国は最近、豪雨災害、局地災害が多いというので5年間で7兆円かけて緊急的な治水とか治山をやりましょうと言ってるんだけれども、でもこの中には7兆円かけるのに浚渫の予算ってのが項目として出てきてないんですよ。で、これは私が知事をやっている時に、前から道路でも造るけれどもそれは補修をしなきゃいけないでしょ?補修の費用ってのは、これは国が村道でも造る時には65パーセント出すのに補修の費用は全額地元費なんですよ。だけど川って、地球は生きてるから砂は流れてくるわけでしょ?それを浚渫するという予算が項目として無いんですよ。だから例えば、今回の場合もダム云々というよりもね、堤防の問題だと思うんですよね。

[塙]堤防ですよね。

[田中]で、堤防ってのは、水が堤防を越えるのを越水と言います。「越える水」と言います。それに対して堤防が壊れることを破堤(はてい)、「堤防が破れる」と言います。で、堤防を水が越えても、それはまだそこの人たちはハザード・マップで事前に避難しておきましょうだけれども、破堤をしてしまったらまさに鉄砲水のような状態が住宅地に入ってきてしまうことなんですね。しかも堤防の決壊に至る原因の7割から8割はいわゆる越水をすることによって水が押してっちゃう。だから、前も申し上げたかもしれないけれども、アメリカやヨーロッパや、あるいはお隣の韓国でも以前に決壊をしたような場所には鋼の矢板という鋼矢板を2枚入れると。そうすると全壊しない、あるいは、いやいやそれは違うと言うんであれば、実際にソイル・セメントという、いわゆるセメントと土砂を混ぜたものを堤防の中に入れておく。ところが日本の堤防ってのは「土堤原則」と言って堤防の中は土と砂だけなんですよ。で、このことをずっと言ってて、これはもう、国土交通大臣を務めた太田昭宏さんもですね、元々京都大学工学部の土木工学科出身だから是非こうしなきゃと言ってたのに、堤防の中に不純物が入る、って国土交通省の役人の人たちが言ってるのね。でも、我々だって心臓のところに鉄をね、弁膜症の人とか入れるわけだし、金属が中に入るのはヘンよねって、だから今回はホントに八ツ場ダムがたまさかの、でも4パーセントなんですよね利根川流域に降った水をコントロールできるのは。だから国土交通省下流に、例えば荒川の、埼玉県に彩湖という遊水地、あるいはこれは田中正造氏が足尾銅山の、公害のことがあったけど渡良瀬川の遊水地ってのがあるわけですね。これはやっぱりタイム・ラグをつけるっていうことで、ところが上流のダムが事前放流もしてないってことになると、これは果たしてどうなんですか?ってのが1つの議論。だから一点豪華主義、だけど八ツ場ダムできるまでに67年かかってんですよ、計画されてから。そうするとその間にやるべきことは堤防の補修や護岸工事や浚渫だったんじゃないのかな?っていうね。

[塙]ホントやるんですかね?堤防の補修、今後は。

[田中]だからこれはずっと学者も大臣を歴任した人も言ってるのに、国土交通省は河川局って名前が今なんて言うかというと、水管理・国土保全局って言うんですよ。でも水は管理するんじゃなくて一緒に向き合う必要があるわけでしょ。だから治水なんですよ。管理できるって、川の中だけで水が管理できるっていう発想が科学かな?っていうことです。で、もう一個、先ほどの浅川ダムのところですね、長野の新幹線のこと。全部は難しいかな?

[出水]はい。全部は難しいので2つ。まず堀江貴文さんのツイートですね。「脱ダムの結果か、、、 台風で19人死亡、16人が不明」これはツイートされた時点の情報ですけれども、「千曲川決壊で大規模洪水 (共同通信) - LINE NEWS」というツイートをなさっています。

[塙]もう一個ありますね。

[出水]はい。「田中康夫氏を再評価」というツイートです。「国交省から出向の土木部長が浅川ダム建設では千曲川合流部の洪水は防げないと県議会で答弁したことをうけて、内水氾濫対策として浅川の天井川部分の河川改修、新幹線車両センター下に地下遊水池、国管理の千曲川下流への地下導水路を提案するも議会は大反対。」とあります。

[田中]あのね、「脱ダム」ってのは「出来得る限り、コンクリートのダムを造るべきではない。」ということなんですよ。だからそれは、ダムありき、とかダム反対、の二元論を越えようってことです。で、今回の場所は、皆さんもこの近くに「溜池」っていう地名がありますよね。そこはやっぱり水が溜まる場所だったんですよ。で、今回の新幹線の基地のところは、長野市の長沼地区というところの大字赤沼という、掘ると水が出てくるよ、という地名だったんです。ですからここは遊水機能があって地元の人は、ダム推進派の人も含めてここに新幹線基地を造るのは反対だって言ったんです。なぜならここの遊水機能のある田畑のところが新幹線の基地になったら溢れちゃうよと。今まで洪水があると一週間水が引かなかった場所なんだよと。

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[田中]でもね、日本全国全部活断層が通ってるんです。どっかに造らなきゃならないんです。そこで私は新幹線の基地の代わりに近くのりんご畑を契約をしてそこに水が入るような遊水機能を持たせましょうってことを言ったんですよ。あるいは今言ったように、天井川だったから、これは県の予算で3キロ部分を川を掘り下げて信越線が天井川だったところを改良したわけ。ところが上流の淺川ダムというのが、なぜか私が知事になる前に新幹線基地と一緒になって計画が出てきたの。元々ここは活断層が通ってるんでダムは造らないと国も言ってたんだけれど、なぜかダムを造る前に予算が200億円使われちゃってたの。どうしてかって言うと、オリンピックのボブスレーリュージュに行く会場の道路やトンネルの費用が無い、と。だから河川局のダムを復活させて総額400億円にして200億円使っちゃってたの。だから仮に使ってたとしても、道路はできたと。でもダムを造っても千曲川の改良が進んでないから内水氾濫と言って逆流するから洪水は防げませんて、国交省出身の土木部長が県議会答弁をしてた。だから僕はそうだったら、河川の改修と遊水地と、あと千曲川の先に立ヶ花っていう場所があって、狭窄部なんですよ。そこを改良する、あるいは浅川からも地下の導水路を作って立ヶ花よりも先に水が行くようにしましょうという計画を5パターン、いろんな学者と一緒に県は河川改修をした後出したの。でも国は違いますと言った。で、新幹線の基地も、飛行機は今回みんな羽田や成田から千歳に避難してたわけでしょ。まあ、たられば論なんだけれども、というところがあってね。

[塙]その時にそれを優先してたというね。

[田中]それとだからその意味で言うと、京都の嵐山も3年前にはすごい洪水だったでしょ?

[出水]そうですね。

[田中]だけどあれも緊急放流したからです。でも近畿地方整備局ってのは太田さんなんかと同じ、ダムだけでは無いなって発想の人たちがいるので河川改修をしたんですよ、桂川の。だから去年の洪水の時も嵐山はぜんぜん、それまで溢れてたのに(洪水が)無かった。だからやっぱり浚渫とかそういうのは、我々も爪を切るとか散髪をするってのと同じで、それをしながら考える必要があるんじゃないのかな?っていう気がします。

[出水]ありがとうございます。

[土屋]ということで一週間のニュース、田中康夫さんと一緒に振り返って参りました。

『「脱ダム」宣言』全文 (画像クリックで外部サイトに接続します)

f:id:nippon2014be:20180712161146j:plain

2001年2月28日 県議会答弁録

http://yassy.system-a.org/keiei/seisakut/model/dam1.htm

2001年3月2日 県議会答弁録

http://yassy.system-a.org/keiei/seisakut/model/dam2.htm

~ただ単にやめれば良いのでなく、新しい治水のあり方を示す~「脱ダム政策の哲学と実践」まとめサイト

間違いだらけの日本の治水・治山まとめサイト

Vol.607 守護神w八ツ場ダム妄信者 痛い「ダム脳」堀江貴文ちゃん&情弱NewsPicksの皆さんへ 治水・治山に王道なし! 週末(土)「ナイツのちゃきちゃき大放送」 週明け(火)㊗「モーニングCROSS」で徹底解説!

Vol.608 #Tokyoインパール2020 発覚「おもてなし=裏ばかり」アンダーコントロール! 今年の札幌は真夏日18日 帯広は猛暑日4日・真夏日19日 富良野猛暑日2日・真夏日19日 逆上ミドリ都知事北方領土で開催宣言w

 世界的景勝地で初の水害対策 京都・桂川の災害復旧工事

桂川の嵐山地区の河川改修に触れている「憂国呆談

2018年9月号

http://tanakayasuo.me/archives/23304

http://tanakayasuo.me/top/wp-content/uploads/2018/08/sk1809_____.pdf

2019年9月号

http://tanakayasuo.me/archives/25344

http://tanakayasuo.me/top/wp-content/uploads/2019/08/abbeac076a09d5a455d24d59db6f2c2d.pdf

https://sotokoto-online.jp/406

http://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000049259.pdf

 * 

【午前中の人気記事2位】 田中康夫氏 脱ダム批判受け反論 (田中康夫) [政治] #台風 #blogos

脱ダムの本意は何か。ヤッシーの洞察決断判断力は真っ当だと言うことだ。わが国共同体の維持発展に慧眼を持つ少ない識者だろう。

https://twitter.com/soilyano/status/1185750501112963072

 

多目的ダム、その目的とは治水・利水・ゼネコン利潤~票。私は田中康夫は嫌いだが、阪神淡路大震災でのボランティア活動は本当に素晴らしいと思うし、脱ダム宣言も脱記者クラブも支持する。

https://twitter.com/myline1919/status/1185719989325549569

 

思慮の浅すぎる人々に向けてか私でも考える基本的道理を説いてます

https://twitter.com/622umare/status/1185713906557210624

 

大きな金を動かして、無駄な土木事業をやって、国土を破壊し続ける国交省の役人たちと業者と政治家。台風15号と19号で内心ほくそ笑んでいるかも。しかし、なのだ。

https://twitter.com/KusakabeNobuo/status/1185703687701688320

 

情弱の人を除いて田中康夫氏を再評価。国交省から出向の土木部長が浅川ダム建設では千曲川合流部の洪水は防げないと県議会で答弁したことをうけて、内水氾濫対策として浅川の天井川部分の河川改修、新幹線車両センター下に地下遊水池、国管理の千曲川下流への地下導水路を提案するも議会は大反対。

https://twitter.com/keitaroyszw/status/1183922355971620867

 

ここは元々脆弱で新幹線操車場も元は遊水池。それを潰し五輪道路費用捻出の為浅川ダムを建設した。反対派や住民の遊水池設置・堤防かさ上げや排水ポンプの設置を訴えを無視してダム万能論を振りかざした結果がこれ。 / “長野市穂保 千曲川の堤防一部が決壊か | NHKニュース

https://twitter.com/ponzoo/status/1183193144323477504

 

つまり千曲川と浅川の合流地点で起きる水害にマッチしない治水対策だとわかっているのに建設してしまったのが、浅川ダム。 長野五輪の際に、五輪道路を作る予算が足りず、地すべり地帯なので止まっていたダム計画を復活させダムに沈む道路の代わりの「付け替え道路」をダム予算で作った。

https://twitter.com/masanoatsuko/status/1183150212904181760

 

道路ができてからダム計画を立て直したが、水を貯めると地すべりを誘発されることが危惧されたことも背景にあり、「穴空き」ダムにした。しかし、常時水を貯めない「穴空きダム」にすると、肝心の大洪水の時は合流地点でより長く浸水するという本末転倒なシミュレーション結果が出た。それでも

https://twitter.com/masanoatsuko/status/1183151057381101569

 

長野県は浅川ダム建設を強行した。 反対派はこの地点の下流に狭窄部があり、その河道を広げる方が効果的であるとしたが、千曲川の河川管理者は、すると、さらにその下流が危なくなるとした。 結局、今回は、浅川・千曲川の合流地点の少し上流の堤防が決壊。大洪水が起きればどこかが溢れることは想定できた地区だ。

https://twitter.com/masanoatsuko/status/1183152652588183552

 

田中康夫氏が長野県知事時代に、この浅川ダムを含めて「脱ダム宣言」をしたが、水害実態とミスマッチの浅川ダムを、次の知事も地元マスコミも住民に知らせず推進した。そのカネを河道整備や、水害地帯であることの周知徹底や移転奨励やかさ上げ補助に使うべきだった。しかし、やったのは、

https://twitter.com/masanoatsuko/status/1183155285004734464

 

長野新幹線のための車両基地赤沼に作る(誘致)ことと引き換えに、車両基地ができたら(その体積の分)浸水した場合の浸水深が深くなるので、浅川ダムを作れという、ますますミスマッチな理由で、止まっていた浅川ダム計画が動き出して、ついにできてしまった。 はなからミスマッチなダム計画であり

https://twitter.com/masanoatsuko/status/1183156942954385408

 

今回、溢れることが想定できた地区(穂保)から溢れて堤防が切れ、 そして同地域の長野市赤沼に作った新幹線車両基地も、皮肉なことに、浸水した。 新幹線車両基地と浅川ダムのバーターは土建業者のためにしかならなかった。

https://twitter.com/masanoatsuko/status/1183159131831599105

 

直ぐ下流千曲川の立ヶ花地点に狭窄部があるから、千曲川と浅川の合流地点でバックウォーター現象が起きる。 しかし、その合流地点の浸水を「浅川ダム」で解決できるとのウソの刷り込みをして推進。 本来すべきは、この地域は「水害が起きる流域である」こととなぜかを周知徹底することでした。

https://twitter.com/masanoatsuko/status/1183159131831599105

 

田中康夫氏はダムじゃなくて今回浸水した車両センターあたりの堤防を強化すべきだと主張していた。結局知事が代わってダムは作られたが彼の提案した堤防の強化は取り消された。治水の専門家では無いのでどちらが正しいかは分からないが治水の事を考えていなかったと田中康夫氏を叩くのは違う。

https://twitter.com/growpot4to/status/1183430400606998528?s=11

https://togetter.com/li/1416302#c6901945

 

「遊水池設置・堤防かさ上げや排水ポンプの設置」は地味で大規模土木工事のダムよりも男の子のロマンがないから受けない…。こういうのが重要なのに。

https://twitter.com/ClothSack/status/1183210374285250560

 

田中康夫氏の脱ダムは、イデオロギーではなくて実現可能な対案を提案している感じだな。誤解してた。 堤防強化は同感。

https://twitter.com/natto_natto/status/1183648664834600960

 

スーパー堤防の決壊。 田中康夫氏はかなり前から鋼矢板工法の推奨等を通じて、日本の治水対策の問題点を指摘しているが、国は前例主義、自己保身の為、耳を貸そうとしない先に今がある。十年に一度の重大な被害をもたらす台風という言葉がテレビでは何度も流されている。

https://twitter.com/kazugorow/status/1183162514395107329

 

「脱ダム宣言」を読んだときは、日本の豊かな自然がより色鮮やかに甦る景色が頭の中に浮かんだことを記憶してる。水不足問題解消も大事だけど過剰なダムはどうかと思う。それに、ダムがあっても今回のように事前放流しなかったのは完全に人為的ミスだもの。いちばん信用できないのは人間。

https://twitter.com/okanmuri/status/1185392300769153026

 

田中康夫さん。 TBSラジオで長野の新幹線基地洪水は防ぐ事ができたということをわかりやすく説明してくれた。 もしかして、人災だったのかも。

https://twitter.com/Youhei_sp/status/1185378489492312064

 

ラジオで元長野県知事田中康夫の話、堤防って中身は土砂だけなんだって、今各地で決壊した堤防が仮復旧と言って土砂が盛られているけど、仮じゃ無くてあとは表面にコンクリートのブロックを並べるだけで終わるんだろう、なんでも土壌改良材や鋼材等補強材等は使えないらしい、そりゃあ崩れるの早いよな

https://twitter.com/yao_no_asakichi/status/1185367393100427264

 

この流域の氾濫はダム建設では抑えられないという話は、#田中康夫 が知事の時代に県議会の答弁で明らかになっています。管轄は県ではなく国で、ダムではない治水対策が必要なのだという話も。

https://twitter.com/BlackBook001/status/1185376188006649857

 

県知事やめて何年にもなるのにいまだに康夫ちゃんのせいにしてるやつらは恥ずかしいと思わんのかな。 #chaki954 まぁ安倍政権はいまだに民主党のせいにしてるからこういうメンタルの人間は変わらんのだろう。

https://twitter.com/koketsuatsuboy/status/1185395229811077120

 

田中康夫「脱ダム政策の哲学と実践」(『都市問題』2009.12)。同氏の「脱ダム宣言」というフレーズに過剰反応されている方は、これを一読するとよい。 全文は下記リンクから

http://www.nippon-dream.com/wp-content/uploads/nodams.pdf

http://tanakayasuo.me/dam

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「註の新たな註」

「いまクリ」と「もとクリ」、その記憶の円盤が舞い続ける時空。ようこそ現在から1980年の東京、そして日本へ❣

「✽文庫本化に際しての、ひとつの新たな長い註。」でお約束した「註の新たな註」は、両書に登場する「字句の解釈」に留まらず、高度消費社会の幕開けから現在に至る時代背景を、
関連する僕の拙稿等も紹介しながら絵解きしていくサイトです。

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