2015年1月8日 BSスカパー!チャンネル生回転TV「News ザップ! - 原油価格解説・田中康夫お薦め書籍紹介・田園都市国家構想と市町村合併と外形標準課税」 ゲスト フィフィ 田中康夫

 

[神田]...新しい情報が少しずつ入ってきてるみたいですね。

[田中]このね、原油価格の下落ってのがなんでこんなに乱高下するんだろうか、っていうねことなんだけど、一方でだからシェールガス...シェールガスには色んな、そのー地
下に液体を入れるのでこれは大きな問題が有るっていう、オノ・ヨーコさんをはじめとしてみんな言ってるけれども、まぁこれが上手くいかないだろうって言われてるけど、でもサウジアラビアが率先して原油価格を下げているわけですよ。で、これはどういう事かと言うとね、僕が思うに実はイラクという国に核兵器も無かったのにイラクはいかん、っつって行ってああいう具合になっちゃった、でところがイラクの原油が一方でイラクでは疎外されていたと言われているクルド族の地域を経てイスラム国が介入をしてそれがトルコの側に原油が販売されている、それがイスラム国の資金源でもある、とも言われているなかにおいてサウジアラビアはまだ膨大な無尽蔵な石油があるし価格を下げることに同意をしている...でもそのサウジアラビアは一方でイスラエルがイランに対し空爆をする場合においては国交が無い国であるイスラエル空軍機が上空を飛ぶことをきちんと許しているという契約があるというのは、これはイギリスの複数のメディアが報じている事なのでね、そうやって考えるとホントにイスラムが良い悪いじゃなくてイスラムのなかも宗教が色々あるし...

[フィフィ]イスラム教徒だからってどうこうでは無くって非常に私達の、産油国の人達の価値観なんかも全然違いますしね。

[田中]そうです。

[フィフィ]イスラム国の事に言えば、イスラム国が非常に、あの、制圧してイラクとか大きなところのプラントを、制圧してるわけだけどそこでもう既にやっぱり密輸を始めてて、でかなり安く売ってますからねそれをちゃんとした国家が、トルコだったりするところがとか他の国々がなんかもう貿易を始めちゃってるというところもある程度影響もある...

[田中]だからそれへのけん制球でもある...でもまぁ日本に関して言うとシェールガスというものに日本の多くの複数の商社が、シェールガスは必ず利益があげられるということでかなり投資をしてるのでそれが止まってしまうと結果的には日本の株価に...

[神田]まぁどのくらいまで...が下がるのかはこの後ちょっと注目になってくるとは思います。


*

 

[神田]では、このコーナーに参りましょう。今日はですね、田中さんの推薦図書を2冊ご紹介をさせて頂こうというわけです。えーまず一冊目がこちら、ジャン・フランコ・ヴェネという方が書かれました「ファシズム体制下のイタリア人の暮らし」という本です。そしてもう一冊はこちらなんです、磯崎新さんが書かれました「挽歌集 建築があった時代へ」というとても厚みのある本になっております。えーではまず一冊目こちらの...

[田中]こちらはね、もう20年前に出た本なんで私が持ってくるからいいです、って言ったのにここのスタッフは真面目で古本屋さんを駆け回って持ってきたらしいんですよ

[神田]そうなんですよ、絶版になっている本だそうですね。

[田中]まぁ20年前で、奇しくも両方とも白水社というフランス語系の書籍を出している...

[神田]はい。どうしてこの推薦されたんですか?

[田中]これはねぇあのーいや私が昔「脱ダム宣言」ってのを出した時に、当時の長野県って山国の県議会の人が、お前は勝手に決まってたダムを宣言を出して止めるなんてお前はヒットラーだ!って言われたんですよ。それで私は県議会で、いやー私はむしろイタリアの方が好きだし当時は今よりも太ってたので、太ったムッソリーニって呼んで欲しい、って言ったら...

[神田](笑。

[田中]...ますますふざけんな!って怒られて議会が一回止まっちゃった...

[神田]それは腹は腹立っちゃいますよね(笑。

[田中]...っていうことがあったんですけど、なんでこういう風刺が分からないのかなって思ったんですけど、今日はその話じゃなくて、まぁイタリアのファシズムというのはある意味ではヒットラーが怖い怖いって話ばっかり言うんだけど、イタリアのベニート・ムッソリーニが行った事というのは非常に20年間ずーっとファシズム体制なんですよ、で非常に国民がファシズムファシズムと思わずにある意味では賛同をして、でイタリアってのはだって今考えたら明日にでも潰れてもおかしく無いような国なのに我々からすればイタリアの食べ物であったり暮らし向きであったり田園であったり、なんかいいなぁと思っているわけじゃないですか。でもその国の人達がなんでベニート・ムッソリーニの体制のなかでずっといったのか...っていうね、だんだんだんだん気が付いたら茹で蛙になっていた、みたいな話の部分もあるの。だから非常に難しい本だけど...

[フィフィ]日本に近いんじゃないですか、今の。

[田中]だから私はあえてそういう事を言わないでおこうとったのにフィフィさんが言ってくれたんで、本当に...

[フィフィ]あたし、よく言う、日本の今の状態は...

[田中]まぁそういう事。でもねそれはね、今学習院大学の学長やってる井上寿一っていう僕の実は大学ん時の同級生で日本政治史をやっている彼がずっと本で書いてきていることも実は戦前というのはメディアよりももっと国民の方がイケイケどんどんでメディアもそれの国民に対して違うよって言うと売れなくなったり、さっき言ったように焼き討ちに喰らっちゃうんでメディアも一緒になって気が付いたらみんな「あっち」に行っちゃっていた、っていうね、で1人だけ止めようと昭和天皇も止められなかった、みたいな世の中で、で一方でイタリアもファシズムでありながらみんな楽しい生活していたわけ。そうすると日本も戦前っていうのは楽しいのに、それこそ銀座辺りとか日本橋の百貨店にはみんなやってきてどんどんキナ臭くなるのに楽しい生活をしているっていうね、非常に共通点がある。

[フィフィ]あれ?それ今の日本じゃないですか?

[田中]んーん。

[神田]あぁデジャブデジャブ?(笑。

[フィフィ]気が付いたらもう遅い...(笑。

[田中]だからタイムマシーンはずっと繰り返すというような、お話なの。

[フィフィ]デジャブ?同じこと言ったよね、あたし。

[神田]はい(笑。

[田中]まぁ図書館にあると思いますけれども...

[フィフィ]おもしろそう。

[神田]...というような内容なんですね、じゃあ今の日本を感じる為にも...

[田中]だからホントに声高に正義を語る人だと声高の正義に反対つーとちょっと賛同する人がいるんだけど、そうじゃない、なんか知らない間にこう、筋弛緩剤を打たれてってしまうみたいなねそういう物語。

[神田]そしてもう一つの一冊はこちらなんですけども、これ、ご存知の方多いと思います磯崎新さん書かれました「挽歌集 建築があった時代へ」去年9月30日に出版され
た本ですがホント皆さん、有名な方なのでよくご存知かと思いますが磯崎新さんという方改めて...

[田中]建築家...磯崎さんはまぁ建築家で例えばバルセロナのオリンピックの建物であったり様々なことを手掛けている方です、で磯崎さんのこの本は何かって、まぁ磯崎さんも、もう御歳なので昔の岡本太郎さんであったり色んな人達あるいはスーザン・ソンタグという海外の人であったり、色んな亡くなった人達への物語なんですけど、建築家というものが言われたから建てられる、大きな物が作れる、奇抜な物が作れる、それがまた評価される、という時代では無い建築にしないといけないんじゃないかと自戒の念を込めた本でもあんの。で、この磯崎さんがどういうこと言ってるかっと、まぁ私もソトコトであるとかですね、週刊SPAで書いてますけど、今皆さんご存知のように千駄ヶ谷に新しい国立競技場を作りましょう、と。でこれはザハ・ハディドさんという人がコンペで一応で一応なったわけです、それが良い悪いでは別として手続きは踏んだ。でこれは最初はね、1300億円でできますって言ってたのが何言ってんの今の競技場の壊す費用も入ってないじゃないってどういうことを文部科学省はやってんの、って言われるとうわー大変です、そうでしたって3000億円になっちゃったの、ったら3000億円は掛かりすぎだーっていう風に舛添さんであったり下村大臣が言い始めると今どうなったかっていうと、あらすいませんってまた今度は1700億円になっちゃったの。でこんな株の乱高下よりも凄い話になってんですけど、それでどうなったかって言うとザハ・ハディド女史という実はイラク生まれでイギリス育ちの女性の建築家ですけど彼女にとにかく規模を、スペック、数字上のね形式値なんで数字上ちっちゃくして下さい、でどんどんちっちゃくしたのが今度できたらもっと醜悪だ、と。で磯崎氏はザハ・ハディドを昔から知っていてまさにこれは沈み行く列島でのた打ち回る亀のような具合なんだ、と。で、だから逆に言うとそれは何を考えたかというと、例えばロンドンオリンピックでも8万人入れる収容の施設にします、でもロンドンオリンピックの場合にはですね、約3分の2くらいは仮設なんです、そんな規模のものをずっと使うわけでも無いから維持費も掛かる光熱費も掛かる、という形だったのに日本は10万人入れる建物を作りましょう、あの狭い土地の中に、という事で、あそこは風致地区なので、外苑の。15メーターだったところを75メーターの高さを規制緩和したわけ、突如みんなが知らないうちに。そうすると膨大な圧迫感になっちゃうじゃないか、で圧迫感があるからおかしいよってんだけど、だから磯崎さんはでもハディドを選んだ、ということでハディドだけに責任を押し付けてちっちゃな醜悪なものを作らせんじゃなくて、もっと普通のものにしなさい、そしてオリンピックというものはある意味ではベルリンのヒットラーのオリンピック、そしてこの間の北京の国威発揚のようなオリンピックの、デカイ競技場という時代が終わるんじゃないのか、と。むしろセレモニーとアスリートを別にしましょう、で僕はそこで言ったの、そうだよねって、だってオリンピックで0.0001秒争うような100メートル競走を行う前にあそこを選手とはいえ、何千人の人がグラウンドを歩くんでしょ、これアスリートへの本来冒涜でグラウンド傷むじゃないですか、で、彼が言ってんのはオリンピックのセレモニーと競技を別にしてむしろセレモニーは二重橋前でやれって言ってるの。

[フィフィ]そう。そう。そう。街を歩けばいいの。

[田中]これはだって、今の今上天皇の就任20年の時かな、にXJAPANまで呼んで前例があるわけじゃない。でそうすると10万人の観客の為では無くて世界中も含めてネットも含めて見てる10億人の観客にとって日本で開いてるってことがお金を掛けるということじゃなくて、仮設のあそこに観覧席を作って後ろに皇居の石垣も見えるという形でやった方が意味があるでしょ?ってこと...

[フィフィ]チケット売れなくなる、チケット売れない...タダで見れるってことでしょ?

[田中]いや違う違う違う、そこはだって10万人が入れるようにするってこと。その作った建物の仮設で作ったものは後は解体をして全国のどっかで再利用すればいいでしょ?って。で結構これね、個人としてはなるほどね、って言ってる人がいるの、その、政府のなかにも。でも一回決めた事だからなかなかなぁ、って言ってんのは、一回決めた、ほらダムが止められないのと同じでね、だけどやっぱ個人の人がみんな思ってんだったら役人も思ってるし、政治家も思ってんの。だったら磯崎さんと一緒にそのやっぱり「至らなさを改むるに如くは無し」ってことが新しいオリンピックのセレモニーを世界に発信できる商業主義では無い、でもちゃんとビジネスに立脚してる、ってことをまぁ彼は言い出してて...

[神田]田中さんご自身は新国立競技場問題についてはどのようにお考えなんですか?

[田中]今説明したじゃーん、もぉ。

[神田]ご自身もそれを賛成...

[田中]だから今のところの競技場が古いんであれば今の規模のものを作ればいいわけじゃない。それをあの面積の中にもっと広いなら良いよ、あの面積のなかに10万人入れってスペックで屋根の天井も付けてって言うからそういう、みんながアレ?っていう建物になっちゃってるわけでしょ?

[フィフィ]競技で十分な大きさでいいんじゃないかってお話ですよね。

[田中]そういうこと、勿論そう。その方がむしろ...

[フィフィ]パレードなんかは道でやった方が...

[田中]そう。そう。

[フィフィ]みんな見れるしネットでも配信できるし。

[田中]だってこないだもタモリさんも某なんか代々木にある国営放送局で言ってたじゃないですか、東京オリンピックの年、あたし暇だったからじいちゃんと見てたらあの時すごく開放感があったのは閉会式はみんなてんでバラバラに入ってきてあれが印象的だよって...言ってるわけだからさ。

[フィフィ]あのーでもすごく仰ってること分かるんです、あたし、中東の産油国なんか行っても中国なんか行ってもすごく奇抜な建物がどんどん出来上がってこれホントに人住んでても体が斜めになってる感じがして...起こさないの?みたいな感じな、ただもう奇抜とか不思議な物おっきい物作るとかそういう事がなんか富とかそういったモノを象徴するだっていう時代が今後それじゃなくて...

[田中]そう。そう。そう。そういう威張りのね、建築じゃ無いものにしないとね。

[フィフィ]非常に...そう、威張りの...いやらしいモノじゃなくて、原始的なもっとベーシックに帰ってもう少し人間はどうものと一緒になった生活様式が...

[田中]仰るとおり。

[フィフィ]...大事なのかとか、居心地が良いのか高い所に住むのかすごく根付いたように生きる方がホントは良かったのかっていうところをやっぱりどんどん建築家の人も考えてやってる筈なんだから...そこに、金が掛かるとか思えないっていうね。

[田中]そう。だから彼のこの副題も「建築があった時代へ」っていうタイトルなのね。だからまさにこれからは、私が「脱ダム宣言」で言ったこともこれは実は清水建設辺りの副社長がずっと言ってんだけども、維持修繕て事だ、と。だってヨーロッパの建物って古い建物をちゃんと中を直して耐震にするだけじゃなくって環境、周りの景観と合うような形にしている...

[フィフィ]上品ですよね、その考え方。

[田中]そうするとね、今東南アジアでどんどんあるいはアラブ産油国でも...

[フィフィ]そう。

[田中]...どんどん建物作ってるけど、その建物だって100年はもたないわけじゃない?そうすると日本の、実はゼネコンの技術というのはそういうものを維持修繕していくというね、維持管理というものは他のゼネコンや...他の国のゼネコンより優れてんだから。むしろそのことによってお互いがwin-winで日本の建築の、そうでないとどんどん建築はいけません、て話になれば先程言った職人の人達が居なくなればもっと退化し 

てっちゃう...

[フィフィ]ね。なんか成金で金掛けておっきくて新しい物でキラキラした物が、っていうのが非常に違うんじゃない、もうそういう時代じゃなくてって気はすごいしますよね。

[田中]んん。

[フィフィ]上品な感じしますよね、やっぱり大切にするっていう...

[神田]この後ニッポンの建築はどうなっていくのか、そういった考える切っ掛けにもして頂けたらな、と思います。今日は番組が始まって以来初めて2冊ご紹介させて頂きました...

[田中]いーや、最初こっちの本だけだとほら、多分手元に無いって言われたから一応...

[神田]はい。ありがとうございます。ジャン・フランコ・ヴィネさん書かれました「ファシズム体制下のイタリア人の暮らし」そして磯崎新さん書かれました「挽歌集 建築
があった時代へ」どうぞご興味のある方、こちら(ファシズム書)は絶版ですので図書館にあるかもしれないという事です。こちら(磯崎本)は書店でお求め下さい。


*


[神田]ではいきましょう!お待たせしました田中さん。

[田中]バンボボバン。

[神田]はい、こちらです。

[田中]あーそれか!

[神田]はい、「目指せ!?富国裕民の"田園都市国家"」お願い致します。

[田中]また私が喋りすぎって言われちゃう、大丈夫?でね、田園都市国家ってのは実は大平正芳さんという、あのー選挙の最中に亡くなられた、かつて首相がいらしたんですけど彼が、日本は田園都市国家を目指すべきだ、っていうプロジェクトを組もうとした矢先に亡くなられちゃったんですよ。で彼が述べた事はやはり造作の「造」では無くて守るあるいは直すということによって創造の「創」にしていこう、と。で、一つ今日本で言われてんのは少子化になります、と言ってますよね。勿論なってんです。だからコンパクトシティにしますってなことを元建設省に居て岩手県知事だったような方が言い出してですね...

[神田](笑。

[田中]...いるの、このコンパクトシティてのは何かったらね、又候のハコモノ行政なんですよ。つまり各地域の中でコンパクトにするのでそこにまた建物しましょう、ってけど、ある意味ではね色んな所に集落があるから日本の川とかが守られるってのもあるわけじゃない。人が住まなくなっちゃったら...

[フィフィ]古くなるっという。

[田中]...違うわけ。でところが日本は全然真逆な事をしていて、2000年に私が丁度知事になった時には日本に約自治体が3400くらいあったんです。それが今市町村合併というので1700になっちゃったの、で半分になったの。でも半分になって税金下がりましたか?半分になって行政のサービスが良くなりましたか?なって無いんですよ。前申し上げたかな、さいたま市ってのは100万都市になりました、でさいたま市が合併してサービスがどうなったかと言うと良いサービスをする為には議員と職員のお給料は4つの元市、大宮浦和与野蕨か、4つの市の中で最も高い水準に合わせたの。議員のお給料と公務員の給料を。そしてそういう良いお給料にしてそして「職員も増やせばきめ細かいサービスができるようになります」から、老人の訪問介護と乳幼児の託児に関しては「4つの市の中で最も発展途上のレベルに合わせます!」ってしたわけ。でもこれはどういう事かというとね、フランスには、先程テロが起きたけど、36000自治体があるんです。あるいはあの様な、一見、強い国を作ろう、と言ってるアメリカにおいても州憲法で認められた80000以上の自治体があるわけ。で、小さな自治体だと1000人の規模の自治体だったら、前も言ったようにカマンベールとチーズ、誰でも知ってる、カマンベール村というのは人口200人ですよ。そうするとね、よく言う日本の頭でっかちな官僚や学者の人は、そんな自治体だからサービスが、フルサービスしてないでしょ、って大きな間違いで全部、イタリアでもフランスでもアメリカでも近隣との自治体との連合をやってるわけ。自治体はここにある、でもそれは日本だってやってて市町村合併しなくたってごみの問題とかあるいは亡くなられた方の焼場の問題とか、一部事務組合っていう言葉で自治体が協力してたわけでしょ。ところが市町村合併って何の為にやったかと言えば、結局それによってまたハコモノを作るという、合併特例債ってのを出したからみんな各自治体は困っちゃってるわけよ。でそれのまた第二の平成第二弾をやろうとしてるのが今のコンパクトシティって話なわけ。でもやっぱりそれぞれの地域に自分の生まれ育った所で暮らすという人達が居る事が大事でね、だからその意味で言うと大平さんが言った田園都市国家構想というのは、そうした形にしていきましょう、って事だったの。で、今もう一点述べると、これはずっと私が昔から言っていた外形標準課税ってのを入れましょうって事を言ったんです。で、外形標準課税って何かってっと、残念ながら税金てほら、入り口で取るか出口で取るかどっちかしか無いのよ。

[神田]そうですね。

[田中]つまり収入で取るか支出で取るかどっちかしか無いでしょ。ところが収入の方ではサラリーマンの人と農業やってる人と商業やってる人と議員やってる人と収入の捕捉ができないので出口で取ります、みんな払う時に取りますってのが消費税だ、と。でも入り口の方の税の不公平は未だに直って無いわけです。でこれはだから株式会社の7割が法人税を何故か払って無かったり、連結決算というこれは連結決算でやってんのは小さな会社じゃ無くて大きな会社ですよね、これが66%税金を払って...法人税を一円も払って無い...っというのは財務省も出してる資料なの。だからそれはどうしてそうなってるかというと、赤字になると8年間税金を払わないっていう制度なんですよ。でも大きな会社だからM&Aをして赤字だった会社を買って全部そこの減損を全部一掃するから一年赤字になるけど翌年から黒字になっていく...そういう税が今の経済の状況に適合して無いと、そこで石原慎太郎さんなんかも銀行シューティングする様な形だったんであまり上手くいかなかった外形標準課税ってのは何かっていうと、企業の活動規模、つまり面積、各事業所の面積であったり従業員であったりあるいは出荷数であったり、これはコンピューターで全部出てきます、と。で、今ね地方に工場を作った企業には少し減税をします、みたいな事は政府が言ってんだけど、これは抜本的解決じゃ無い、何故かと言うと殆どの本社は東京とか大阪にあるわけです。っと法人税というのは本社の場所にできるわけ。だけどそうじゃ無くて各環境に整備して地方にも事業所を作ったならばそこでの出荷額やそこでの雇用数であったり、に応じて広く薄く税金を取るというのが本来の外形標準課税で、そうなると全ての会社が広く薄く税金を払う様になれば今の法人税の、だって3割しか法人税を払って無いんだから、株式会社の。3分の位1の税制になったとしても3×3=9で+10%で税収は上がるわけね。ってことを外形標準課税だ、と私はずっと言ってたの。ったら最近「外形標準課税」をもっと入れますって言ってんだけど、どういうことが起きてきてるかと言うと、外見標準課税、今言ったような良い意味でのきめ細かい税の、その、活動規模に関して網を掛ける形になら無いので、結果として「青色吐息の中小企業の所が法人税が増えるみたいな外形標準課税」になってくのでイコール「外形標準課税」はいけません!みたいなちょっと感情的な議論になってんの、でももう一回原点に戻ると外形標準課税がやっぱり良い意味で弱きを助けて強きを挫くんじゃなくて、強きも協力する形の活動規模の捕捉の仕方の外形標準課税にする、というね。そこの発想の...が無いので、丁度いい田中みたいなのが言い出してたから、外形標準課税で益々強きは助け弱きは挫くみたいな「外形標準課税」になっちゃいかねないの。

[フィフィ]やっぱり国にとってはそれがどういう風な...

[田中]楽チンだし、その人達の方が、だから中小を大事にします!って言いながら実は中小の人達がなけなしのお金で後援会のお金払ってるよりもむしろ大きなところを大事にしちゃう...だからそれはもう一回同じ今まで保守であった大平正芳さんが言ってるような田園都市国家的なね、地方に、地域に分散型で世代を分断しない、みたいな形が大事ですよって話。

   


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