2012年10月14日 BS11 「田中康夫のにっぽんサイコー! - 教科書も教えてくれなかった『日本の敗戦』 ゲスト 孫崎享」

[田中]続いてのコーナーは『転ばぬ先のツイ』、もう、この番組にとって欠かせない孫崎享教授にまたお越し頂きました。よろしくお願い致します。

[孫崎]よろしくお願い致します。

[田中]今日は落ち着いていますね。

[孫崎]いえいえそんなことはないです(笑。

[田中]本日はですね「教科書も教えてくれなかった『日本の敗戦』」と題して行いたいと思います。まぁあのー、アメリカに行ってカワードなのに威勢をいいことを言った、とある都知事がおりまして、そうして本当に持ち主が国士であるならばですね、今まで数億円も国からお金を貰ってたんだから、私は国に寄贈致しますと言ってこそ国士であるのにですね、また政権浮揚の為に、東京都が集めたお金も一体どうやって皆さんにお返しするのか行政訴訟になるんじゃないかと言われておりますが、20億5000万円と。でも、40億円も負債がある持ち主の栗原何某さんだと、なんと週刊金曜日週刊文春という対極にある雑誌が両方、その不透明さを書いてんので、官房機密費ってのはどうやって使われてんのかなと。私のようなですね、門外漢は思うところなんですが。何かこう、眠っていた問題を都知事と首相がですね起こしてしまって、ましてや日本共産党が今までですね、尖閣諸島は歴史的にも国際法上も日本の領土であることは明らかであると主張してきたこの問題が大変揺らいでいるのではないか。

[孫崎]はい。

[田中]という状況で、ここはもう、孫崎さんに洞察力に富んだ解説をして頂くしかございません。で、ちょっと私のような歴史の教科書も、高校時代になんかこう、テストの点数の為に一夜漬けか半夜漬けしてた人の為にもですね、ちょっと復習をしてみたいと思います。ポツダム宣言。これはもう皆さん方も知っていて、私が「『脱ダム』宣言」を出した時には、これのパクりかと言われたんですが(笑。1945年7月26日「全日本軍の無条件降伏」等を求めた全13箇条から成る宣言であると。で、宣言は米国、当時の中華民国そして英国と。で、それに先駆けてのポツダム会談ってのが7月17日から行われていたのですが、ここにはソビエトも参加をしていたと。で、実際にはポツダム宣言にはソビエトは名を連ねてなくて。

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[孫崎]後で、これ受け入れてますね。

[田中]ほお。ここがまた北方領土の問題に関わってくるんでしょうが。で、8月14日、終戦詔勅の前日に宣言の受諾を当時の駐スイス・駐スウェーデンの日本公使館経由で連合国側に通告を日本はしていると。で、9月2日、これはもう皆様ご存知、今や一家に一冊と言われているですね、『戦後史の正体』。ここには、これはミズーリ号の甲板の写真がですね。

[孫崎]そうなんですね。えぇ。これ、前申し上げたかどうか分かりませんけど、非常に面白いのはね、この旗なんです。

[田中]はい。

[孫崎]この旗の星の数を数えるとね、この当時の星の数じゃないんです。

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"USA C-2717 Surrender of Japan, Tokyo Bay, 2 September 1945" via Naval History and Heritage Command http://www.history.navy.mil/our-collections/photography/us-people/m/macarthur-douglas-in-japan-august-1945-june-1950/usa-c-2717.html

[田中]あー、つまりハワイまで入れたような数ではなくて。

[孫崎]そう。これはペリーの旗なの。

[田中]ペリーが日本に・・・。

[孫崎]来た時の旗!

[田中]来た時のアメリカの州の数の旗。

[孫崎]そう。

[田中]それを敢えてこんな時に。

[孫崎]そう。だからね、第一回目の日本に来たっていうのはペリーが・・・。

[田中]来たよと。

[孫崎]来て、そして日本をオープンさせた、どうにかして。

[田中]ところがお前らまた、五大強国とか言い出して欧米列強にとっちゃ目障りになって、お前ら向こう見ずなことやって、ほら、ここにまた戻っちゃったよと。

[孫崎]戻ってきたと。そして、菅さんですか、第三の開国のTPP。

[田中]あぁ。ね。それを私は日本を壊す改革と言ってますが。

[孫崎]そう。いかに。だからおんなじですよ。第一の開国がペリー。第二の開国が、この降伏文書。第三の開国がTPP。

[田中]はい。で、その9月2日が東京湾内に停泊をしていた米戦艦ミズーリの甲板と。で、日本政府は全権の重光、これ「あおい」じゃなくて・・・。

[孫崎]「まもる」。

[田中]「まもる」。そうですね。大本営全権、所謂当時の軍部ですね、梅津美治郎。で、連合各国代表と。で、宣言の条項の誠実な履行等を定めた降伏文書に調印ですから、この宣言を日本は履行しますと言ったわけです。

[孫崎]そう。

[田中]で、この辺りは大体教科書にも載ってるんだね。

[孫崎]はい、ここは出てます。

[田中]扶桑社の系列で出るようになった、あの「新しい歴史教科書」にも多分・・・。

[孫崎]はい。大丈夫、これは問題無いですね。

[田中]ところが、これから、そして私、不肖田中だけじゃなくて多分、外務省の中でも共通認識になってなかったんじゃないのかというのが「カイロ宣言」です。で、これはカイロ会談というのが1943年ですから、2年も、敗戦の1年半ほど前。

 [孫崎]そうですね。

[田中]に、フランクリン・ルーズベルトウィンストン・チャーチル蒋介石がカイロまで出掛けて、そこでピラミッドでも見ながらスフィンクス見ながら会談をした。で、それを踏まえて、43年の12月1日に、米英中の抗日戦争継続を表明と。日本国の無条件降伏を目指す。日本への将来的な軍事行動を協定する。第一次、ここから大事ですね。

[孫崎]はい。

[田中]第一次世界大戦により占領した太平洋の全島奪還、及び日本が中国から奪った領土を中華民国へ返還、それはすなわち何を示すかというと、満州、台湾、そして台湾の北50kmのところにある澎湖諸島。で、また続いて、日本の、強欲と暴力により獲得された全領土剥奪って、ほとんどなんかこれ、従軍慰安婦を連想するような言葉をアメリカやイギリスや中華民国は使ってたと。

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[孫崎]そうですね。

[田中]そして、朝鮮の独立と。これが「カイロ宣言」。で、これは所謂ですね、右側陣営からすると軟弱だと言われている、偏向しているという山川書店の教科書にすら・・。

[孫崎]えぇ、これはもう、カイロ宣言の内容は、教科書は殆どどの教科書も載ってませんね。

[田中]あぁ・・。

[孫崎]えぇ。

[田中]まぁ、カイロ宣言てのはどうやらあったらしいっていうことぐらいは書いてあるのかな。

[孫崎]えぇ。そうそう。その時に、今言った中国から、中国から奪った全てのものを日本は返さなきゃならないという、こういう文言は出てないんです。

[田中]あぁ・・・。で、これに関してですね、多分ちゃちゃを入れる為にこの番組を敢えてご覧になってる暇人な方はですね、ポツダム宣言と違ってこれは公的文書は残ってねーじゃねーか、と。だけど一応、この3人が会ってそういう話になってんで、後から後出しじゃんけんでせーのって、文書は無ぇけど、もっと日本をやっちまおうって話とは到底思えない。

[孫崎]はい。はい。

[田中]で、このカイロ宣言というものを踏まえないで日本が対応していくと大変な火傷をしてしまうというところであります。

[孫崎]はい。

[田中]で、この、ポツダム宣言の八、これも大事なんですね。

[孫崎]そう、これが一番大事。

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[田中]これが教科書にちゃんと・・・。

[孫崎]これがさっきの「ある出版社」の教科書には出てない。わざとこの八条が抜けてる。

[田中]だって、いや、あそう?!

[孫崎]えぇ。

[田中]だって、山川書店の教科書は自虐史観だと、あられもないこと言ってる人達も居るのに、その教科書にすら載っていない隠蔽された日本の敗戦。

[孫崎]そう。だから、私も山川っていうのは非常に信頼出来る教科書じゃないかと思うんですけど、このポツダム宣言の第八条は多分、意識的に省いてる。

[田中]はい。ちょっと読んでみたいと思います。「カイロ」宣言ノ条項ハ履行セラルヘク又日本国ノ主権ハ本州、北海道、九州及四国並ニ吾等ノ決定スル諸小島ニ局限セラルヘシ。で、カイロ宣言をもう一回復唱しますと、「満州、台湾及澎湖島ノ如キ日本国カ清国人ヨリ盗取シタル一切ノ地域ヲ中華民国ニ返還スルコト」です。

[孫崎]はい。

[田中]で、その後、サンフランシスコ講和条約というのが結ばれますが、その中で「日本国は、台湾及び澎湖(ほうこ)諸島に対するすべての権利、権原及び請求権を放棄する」と書いてある。で、先程申し上げたように澎湖諸島っていうのは台湾の島の約50kmぐらい北にあって、当時日本が電力も敷いたり、バスも運営したりしていたという場所です。で、この一番下に書いたように、そうすると尖閣は歴史的に台湾なのか沖縄なのか、ということになってくるんですね。

[孫崎]はい。で、このね、尖閣、これちょっと見て頂いて、非常に重要なことは「本州、北海道、九州及四国」っていうものは日本の主権だと認めたわけですね。

[田中]そうです、個別箇条的に書いてあります。

[孫崎]ところが、その他の島々は固有の領土ということを言っても、もうしょうがないんです。要するに・・・。

[田中]「吾等ガ」ってのはつまり、戦勝国側が・・・。

[孫崎]そうそう。

[田中]・・・決定する「諸小島ニ限定スル」と。

[孫崎]はい。だから日本の論理は今、例えば、尖閣は固有の領土、北方領土は固有の領土、と言ってるけども、固有の領土で日本のものであるということは、このポツダム宣言を受け入れた段階ではないんです、もう。

[田中]だからつまり、奥尻とか壱岐とか対馬とか、そこはどこの国も未だに俺達のものとは言ってないから。

[孫崎]その後ですね。占領軍側は、1000ぐらいのものは日本のものと言ったんです。だからそこは良いんですけども、固有の領土論っていうのは、日本のこの4つの島の他は使えない。で、条約上どうなってるかと言うのを見ていかなきゃいけない。

[田中]あの、繰り返しますが、我々は自虐史観を敢えて言ってるわけではなくて、本来自虐史観はけしからんと言ってた人ですら、カイロ宣言というものを無視していたこの日本の能天気さが、今ツケが来てる気がします。

[孫崎]はい。

[田中]で、ましてや日本はですね、領土問題は無いと言ってきていたと。

[孫崎]はい。

[田中]でも逆に、領土問題は明らかに有る、係争中が有るからこそ日本は国際的に経済力の有るうちに何をしておくべきだったかと思いますが、6月8日の初閣議で、質問趣意書に対する答弁書。「解決すべき領有権の問題はそのその存在しない」。でもこれは結果的には、今の国民の期待をことごとく裏切ることでは天才的な民主党政権が考えたと見れば、事務方である霞ヶ関官僚がこれを書いたということです。

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[孫崎]そういうことです。

[田中]で、この認識は侵入者を逮捕、国内法処理の根拠になっていると。

[孫崎]はい。結局、もしもね、両方の国が主張してるということですと、如何に紛争しないかという知恵が出てくるわけですよね。

[田中]なるほど。

[孫崎]ところが、我々のものだと言うと、我々の法律でやると。向こうも向こうの法律でやるから必ず紛争になるんですね、いつか。

[田中]で、歴史的経緯はまたもう一度行いたいと思いますが、周恩来氏が「小異を残し大同につく」っていうことを言ってると。で、78年に「日中平和有効条約」鄧小平と園田直外務大臣の間で、良い意味でこれを棚上げしようと、尖閣の問題はと。

[孫崎]はい。

[田中]で、これは前回にも以前からお話してるように、米国は「尖閣の領有権に日中どちらにもつかない」ということを繰り返し言ってきてるわけですね。

[孫崎]はい。

[田中]で、さて、これは孫崎さんがお作りになった「日本固有の島、領土問題は無い」という日本の姿勢、政府の姿勢が間違い、これがそもそもの混乱を招いている根本課題だと。日本領有は1895年。それ以前「無主の島」、誰も持ち主じゃないと。ですから日本の領土でもないという「固有」表現の疑問があると。で、中国は明や清の時代「1556年明は胡宗憲を倭寇討伐総督に任命して『籌海図編』に尖閣を海防区域に入れてると。で、1895年併合は日清戦争の結果であって、中国は日清戦争侵略戦争と位置付けているので返還義務があるぞと。これは実は、石原さんは仲が良いと自負していたはずの台湾も同様のことを言っているですね。

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[孫崎]そうですね。

[田中]で、1951年に桑港講和条約と。1992年になって中国が「中華人民共和国領海および隣接区法」で尖閣を中国領と明文化。そして一番最後に、米国は日中どちらの側にもつかない。この点をですね、これは私が連載で書かせて頂いているのでホームページに載っていますが、先日、元CIA長官で、今、国防長官になったレオン・パネッタ氏が来ました。で、森本敏防衛大臣との会見では相対する主権に関する紛争はいずれの国の肩も持たない、中立だよっつってんですね。

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[孫崎]はい。

[田中]尖閣の帰属に関して米国は中立だと。平和裏の解決を望んでると。で、日米安保を遂行する米国の立場は変わっていないというので、ここだけをですね、何か、錦の御旗のように思ってる人がいますが、この問題は日米安保の五条という問題では、そうではないんだってことは以前に孫崎さんがお話になってんで、アーカイブをご覧ください。

 

◎孫崎享氏 過去のご出演&関係記事

 

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2011/10/29 「TPP」羊の皮を被ったオオカミだ!!◆BS11

2012/01/14 孫崎享が語る!「中国とどう向き合うか!?」◆BS11

2012/02/04 孫崎享が解く!「紛争解決への道」◆BS11

2012/02/25 目から鱗!「孫崎ドクトリン」-普天間・日米安保-◆BS11

2012/04/15 ①ホントに有効?本末転倒な「ミサイル防衛」◆BS11

2012/08/12 ①孫崎享が明かす「戦後史の正体」◆BS11

2012/09/09 ①孫崎享が語る 世界経済変動の中のTPP◆BS11

2012/10/14 ②教科書も教えてくれなかった「日本の敗戦」◆BS11

 

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2012/01/19 中国とそして尖閣とどう向き合うか◆日刊ゲンダイ

 

その翌日にですね、私はこれ、すごい驚いたんですが、孫崎さんから教えて頂いたんですが、『星条旗新聞』という、『ザ・スターズ・アンド・ストライプス』という、FEN放送をやってるようなところの米軍の新聞ですよね、に、「我々の目標は、米国と中国が最も重要な二国間関係を確立することであり、その上でも緊密な軍事関係が鍵となる」と。「故に、2014年、2年に一度開かれているハワイ沖合いの環太平洋合同演習・リムパックへ中国海軍をご招待致します」と。梁光烈国防部長との会談で言っていると。

[孫崎]だから、日本人はね、国防長官が向こうへ行って、軍事で緊密な軍事関係を作ることがカギであるとアメリカ人が言っているなんてとっても思ってない。

[田中]はい。ね。で、これは孫崎さんがTPPの時で、繰り返しお話になってますが1995年にアメリカの対日輸出と対中輸出は、日本の方が6で中国が1だったと。またこの日本も対米輸出と対中輸出は1995年には同じく6対1だったと。ところが2007年2008年の頃にこれは逆転をして、その差は開いていると。ですからこれは遠藤誉さんにもご出演頂いたように、中国には改らたむるべき多々あるかもしれませんが、しかしこの逆転が、再逆転はあり得ない。

①遠藤誉が語る「尖閣領有権を放棄していた中国」

 [孫崎]はい。

[田中]そうすると日本側の経済界、経団連っていうところの人達はTPPやりたいとか、アメリカと仲良くしようと中国と経済的に、嫌美・嫌中派みたいなですね、嫌米派嫌中派になってるけど、アメリカだって経済考えたら財界の支援があって政権が成り立ってんので。

[孫崎]そうです。

[田中]果たしてどっちを・・・。

[孫崎]アメリカ経済界はもう、中国の方を日本より遥かに重要視してます。

[田中]なるほど。

[孫崎]はい。

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[田中]で、もう一回おさらいで、「棚上げ」の歴史的経緯をみたいと思います。で、これは鄧小平・園田直会談で、とにかく、この問題、あんまり詰めないと。平和条約の精神で何年か脇に置いときましょうと。こういう形で行っていて、90年の10月にも、双方は問題を棚上げに同意をして、了解事項は非常に重要だと中国は言っていたと。

[孫崎]そうですね。

[田中]ところがカイロ宣言とかその辺のことを知らない私達の、都知事と首相が得点稼ぎをしようとしたことによってとんでもなくなりました。

[孫崎]はい。

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[田中]大分、時間が来てしまいましたが、同じ外務省出身でもですね、孫崎さんのような方とは違う、同じ満州生まれでありながら岡崎久彦さんていう駐タイ大使というのが居まして、産経新聞とか読売新聞とか大好きですが、何を言ってるかというとですね、この辺はそうでしょうね。確かに国内の不満を日本に向けようとしていると。で、習近平体制になってもすぐに根底から変わらないだろうと。それでも益々変わらないことを起こしてしまった日本だろうと。

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で、ここで、解決策。「日米安全保障体制を後ろ盾に中国に対処することが何よりも大事である」と。「米国との緊密な連携の下で灯台とか整備して、粛々と強化をして『国際司法裁判所に提訴を中国がしたら、日本は堂々と控訴する』と表明し、中国が提訴しなければ、引き続き実効支配を強めればいい」と。これが私の解決策だと、威張ってらっしゃるんですが、ここがまたもっとすごくてですね「日米関係強化に向けた交渉だ」と。「要はアメリカである」と。

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「日米協力がしっかりできてれば、中国は手も足も出ない」ぞと。「強大な日米同盟への挑戦にほかならないからだ」「米艦隊を、尖閣を守るために派遣された」、派遣されないんですけどね(笑。「米艦隊を日本が守れないのでは話にならない」って言いますけど、なんか私、これみてすごく不思議なのは、日本は独立国なのに、なんでアメリカに、ねぇ・・・。

[孫崎]だから、もうひとつは非常に需要なポイントは、アメリカはもっと中国の方が自分の国益に大事になってるんだから、その時により重要でない国の為に、大事だという国と戦うか。

[田中]そうですね。

[孫崎]えぇ。

[田中]で、10月6日には、現場を知らない玄葉外務大臣ってのが、台湾は理性的振る舞いをしていて感銘を受けたって、国交無い地域の事を言ったんですが、ところがあに図らんや、10日の日のですね、辛亥革命勃発の国慶祭・国慶日には、アメリカのニューヨーク・タイムスやワシントン・ポストやロサンゼルス・タイムス、ウォール・ストリート・ジャーナルにですね、尖閣はうちらのものだよって、その台湾に出されてしまったと。

[孫崎]はい。

[田中]・・・いうことになると、日本の、この島国外交は、正に「教科書も教えてくれなかった日本の敗戦」を学ぶことから、遅ればせながら覆水盆をどうやって返すかということかと思います。本日も、また孫崎享さんにお越し頂きました。どうもありがとうございました。

[孫崎]ありがとうございました。

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