北千住:田中康夫街頭演説 2016年06月23日

 

 

 

 

北千住駅前ご通行中の皆さま、仕事帰りの皆さままだまだこれからお仕事が続く皆さまお疲れ様でございます。私は昨日からスタートを致しました参議院選挙東京選挙区から立候補を致しました田中康夫でございます。どうぞよろしくお願い致します。ありがとうございます。(同場所においてアスベスト訴訟に関する署名活動をされていた方々に向けて)アスベスト訴訟に関しては皆さまとご一緒に、トンネル塵肺の時から携わらせて頂きました。尼崎においてもクボタのアスベストに関してご一緒に戦わせて頂きました。でもまだまだこれは、一旦体の問題ですから訴訟が勝訴したとしてもそれで人生が戻ってくることではございません。是非ご一緒にこれからも私はトンネル塵肺、あるいはアスベストの問題、ともに正にか弱き者が悲しみや憂いで終わるのではなく、喜びや希望になるような日本に致したいと思ってます。どうぞよろしくお願い致します。ちょっとこの場所をお借り致しますので恐縮ですがお許し頂ければと思います。

 

今、皆さん、数の論理で暴走する永田町の政治が続いています。そしてお金の倫理で迷走をする東京の都政が続いています。本来、そして今、声高に国益国益と語る方々がいる。でも皆さん、国益というのは国民益があってこそはじめての国家益のはずです。国民が疲弊してしまうなかで国益などということを語っても砂上の楼閣であります。私は信州長野県の知事として当初、県民益という事を申し上げました。今、全国の47都道府県の知事の75パーセントは霞ヶ関の出身者です。無論、官僚のなかにも志を曲げずに人々の為に尽くす方がいます。でも多くの大半の75パーセントの官僚出身の方は残念ながらヒラメであります。ヒラメって皆さん、ご存知ですか?よく皆さんが裁判所で地方裁判所高等裁判所アスベストの訴訟はわりかし理解をする方がいましたけれども、なんで国民の側に立った判決が出ないのかな、こういう裁判官の事をヒラメと申します。ヒラメというのは上にしか目が付いてないんですね。最高裁判所だけを向いてるようなヒラメの裁判官は出世をしていく。いやそれは民間の会社もそうかもしれません。でも民間の会社もその商品を買って下さる消費者がいてはじめて成り立つのであってでありまして、経営者だけで成り立っているわけではありません。47都道府県の4人に3人が官僚出身者。それが今の日本の地方分権の実態です。すなわちそれは東京、霞ヶ関永田町からピラミッド型の利権分配のお金の流し方をするのに都合が良いから47都道府県の県知事の75パーセントが霞ヶ関の出身者なんです。私は不束ながらも地域主権の確立という事を述べて参りました。そして中央集権と既得権益の打破という事を述べてまいりました。私が信州の長野県の知事になりましたのは2000年でございます。元々私は東京の、今は西東京市になりましたけれども当時は田無市の前の田無町というところで小学校1年まで過ごしました。父の仕事の関係で信州の上田と松本で高校まで過ごしました。私はその後、こちら(東京)の大学にいったわけですけれども、信州は皆さん、オリンピックで膨大なお金を使って、東京もこれからオリンピックで膨大なお金を使うけど、2020年上手くいくのかいかないのかわからないオリンピックの後は、宴の後になっちゃうんです。なぜなら東京の人口も一極集中で言われてますけども、2020年から人口は減少をしていくんです。私は信州の知事になった時に長野県はオリンピックの後の宴の後で大借金県でした。一日の利息の返済額だけで1億4800万円。利息の返済ですから元本はちっとも減らないんですよ。ほとんど過払い請求みたいな事をやってたんですよ。なのにその事は地元のメディアも含めて県会議員も誰も県民に伝えてなかった。私はこれは伝えなきゃいけないというか、当たり前だと思って一日の利息の返済額が1億4800万円だって知事会見で言ったら、寝た子を起こすなって怒られました。でも長野県は全国47都道府県でおしりから数えて2番目の財政状況だったんです。でもそれまではヒラメだったかもしれない職員が心を開いてくれて、長野県は47都道府県で、自慢じゃありませんが私は6年間在職、普通4年ずつなんだけど私「『脱ダム』宣言」ってのを出して利権を作らないって言ったもんだから、2年間で中間テスト受けさせられちゃったんですよ。でまぁ、出直し選挙したんですけれど、話を戻すと、6年連続で全国で唯一借金を減らし続けました。計923億円です。たいした金額じゃないっておっしゃるかもしれないけれどもたいした金額だと思います。で、年度としては7年度連続毎年の収支を黒字、プライマリーバランスで、逆にわたしもカタカナ使うって、石原慎太郎さんとわたしカタカナ一杯使うけど霞ヶ関の方がよっぽどカタカナ使うんですよ。基礎的財政収支って言うんですけど黒字に赤字になるか、これをプライマリーバランスっていうんです。これを7年連続黒字にしました。当たり前の話だと思いません?こんなの普通の会社や皆さんのお家の会計で、どんなに立派なお家を建ててローン組んだとしても、でも他の都道府県はみんな借金が増えてみんな収支赤字だったんですよ。そして未だに75パーセントは霞ヶ関出身者だから事なかれなんです。それが今の日本の1000兆円の借金になってるんです。という話をするとですね、だから税金上げなきゃいけないとか、だから財政再建する為に収支を切り捨てなきゃいけないって事を言う人達がいる。私はそんな意見は不毛な二項対立だと思ってます。

 

実は皆さん、東京は今、空き家、空いてるお家の率が何パーセントぐらいだと思います?東京でも12パーセントなの。全国では14パーセントなの。私が知事になった時に、長野県、ほら全国一長寿だから、長寿で予防医学でデイサービス、いわゆる特定老人ホームに入る前に元気な方々の介護。でもね、デイサービスの建物って、国は新築でないと補助金を出さないんです。建物・土地持ってる人じゃないと、今リート物件なんてかっこいいこと言ってんのに土地を持ってる、新築の建物しかも4000万円以上の立派なデイサービスの建物を作ると3000万円補助金を出しますって言ってるんですよ。つまり福祉もハコモノ行政になってんです。でもね東京でも12パーセントも空き家があるんだよ。その中にはちゃんとまだ使えるところもある。そこで長野県では駅前の商店街の空いたお家、住宅の中の空いたお家、これを改修して、台所を防火にしなきゃいけない消防法とかあるんで、5、600万円かかるんだ。これでデイサービスをするようにしたんです。これは宅老所って言ったんです。自宅の「宅」に老人の「老」に所って書く。デイサービスを普通の集落の中のお家でやるように。そしたらある女性の職員が私に「長野県の女性は働き者だから女性の就業率が全国一高いから、そこに保育士の人をおきましょうよ」って言ったんです。保育士の人が一人いればおじいちゃんおばあちゃんのデイサービスで0歳から6歳までのお子さんをお預かりすれば一緒にお昼ご飯を食べて一緒にお昼寝ができる。皆さんだってお子さんやお孫さんの顔みたら元気になるじゃないですか。だからこれね老保一元化じゃなくて幼保一元化、老いも若きも一緒に一つ屋根の下で過ごすって事を始めたんです。これを長野県は在任中に350箇所作りました。私のお金じゃなくて皆さんの税金使ったんだけれども。でも職員の意識は変わった。私は東京も2020年から人口が減るってことは限界集落化していくって事ですよ。ただ今まで地方と蔑まれたような言葉を使われてたところの方がまだ消防団もあったり地域もある。この足立区とかは消防団があったりまだ地域があるけれども、むしろ都心部は港区とか千代田区とか渋谷区とか、本当に独居の方がコミニティの中で孤立をしていく人達になっちゃってる。私は今こそ東京にもこの信州型の宅幼老所を設けなくてはいけないと思ってます。私、衆議院議員の時にこれを、厚生労働省とかけあって国の制度にしました。したんだけどわたしの力も弱かったのかもしんないんだけど、厚生労働省はこうした宅幼老所を、老いも若きも一緒に一つ屋根の下とパンフレットは統一して作ってないんですよ。なんでだかわかります?制度ができて補助ができるようになったのに、国は老人部門を扱うのは老健局って老人の健康って書く。こんなに子育て大切だってんのに子育ての部門やるところはなんて部署か知ってます?雇用均等・児童家庭局って言うんですよ。児童の話なのに雇用均等、大人の話をしてんの。だから部署二つあげればまた役人が2倍になるかもしれないけれど、名を体を表すでしょ。私はやはり今こそ東京がオリンピックで大きな目標に行く前にそれぞれの生活をこの4年間で足腰を鍛えなきゃいけないと思ってます。

 

もう一個はね、今皆さん、保育士は足りない足りないって言ってる。確かに保育士の給料がとんでもないのでしょうが、保育士の資格を持ってるのに保育の現場で働いていない潜在保育士だね、何人くらいいると思います?68万人です。それは何かってったら多分、自分の子育てが、まだ5歳かもしれないけど7歳かもしれない。だからフルタイムでは働けないと。そういう方々がたくさんいるって事ですよ。あるいはお父さんの介護してるかもしれない。フランスはね出生率が2.01なんだ。日本は今1.43。事故や病気で亡くなる方もいるんで、合計特殊出生率って、役人は難しい言葉作るんだよね。出生率って言えばいいのに。これが2.07だと大体人口横ばいなの。今日本1.43ですよ。逆立ちしたって減っていくんですよ。でもフランスでも2.01。じゃあなんでフランスが出生率が2.01でヨーロッパの大陸で一番高いか知ってますか?これを言うとね評論家の人はね、フランスはね事実婚で結婚してなくても生む人が多いからとか、よく言ってるの。違うんですよ。で、もう一人の評論家はね対GDP比で日本の3倍も子育て支援にフランスは使ってるから出生率が高いんだって言ってるの。これもそうかもしんないけど違うと思うの。なにかって言ったらフランスにはフランス流の保育ママってのがあるの。これはね、子育てを経験した人、皆さんだって経験してる。子育てを経験した人が60時間の講習を受けて資格を取ると家の近所のお子さんを最大3人までお預かりできる。そしてその費用はきちんと国が支払う。これが保育ママなんです。私は日本にもこれ作るべきだと思ってるの。そしてね、いや5日間もみれないったって、じゃあ近所に同じような保育経験者、あるいは保育士だった人もいる。じゃあこちらの3人3日間そちらのお家で3人3日間。それは地域のコミュニティの復権ですよ。つまりこれはねフランスがすごいわけじゃなくて日本は今までも、保育の団体、幼稚園の団体、そこに補助金を出すからそこに族議員と呼ばれる人がいて、そこに役人が天下りをする団体ができてきたわけですよ。つまり一人ひとりまともな国民を信じてその人が保育をする。そしてフランスは各町に保育センターはあって、そこに何人かの職員がいて、フランスは権利意識が高いから預けたけどちょっと保育が悪いとかいうようなトラブルにはその保育士センターの人が来る。でも基本的にお家で、まさに在宅介護のように在宅で保育をするって事がフランスの保育の7割を占めてんですよ。だけど日本は今言ったように、幼稚園や保育園を作るんでもデイサービスするんでも4000万円以上の建物つくんないと3000万円補助しません。だから福祉までハコモノ行政になってんです。だから1000兆円の借金になってくんです。だからそうすると今までは、税金を上げましょう、それを上げないんだったら福祉を低下させます、と。どっちかの不毛な二元論。でも今私が話しをした信州型の宅幼老所あるいはフランス流の保育ママの事をお聞きになったら、一人ひとりの真っ当に生きている日本の人間を信用してその人達に雇用を与え、その人達が誇りを持ってコミュニティを再建していく。私は今こそそういう発想に立たなければこの日本は、2020年から東京の人口は減る、オリンピックで大変な借金を抱えて宴の後になってっちゃうんです。私一人ではできないと言うかも知れない。でも一人ひとり、皆さんだって、皆さんの勤めてる会社の社長だって一人ひとり全部はオールマイティじゃない。微力かもしれない。でも私たちは微力だけれどもやはり真っ当に生き働き学び暮らしている人の悲しみや憂いを喜びや希望に変えるということこそが微力だけど無力じゃない。私はずっと信じてやってきました。長野県ではあまり利権を作らなかったので6年間でお役御免になってしまいました。その後衆議院参議院議員でやってきましたけど、今回参議院の東京選挙区から立候補を致しました。私は東京が今こんな状況だからこそですね、皆さんと一緒にもう一回、このコミュニティを再生しないといけないと思ってます。それがこのチラシの後ろの7つの約束として書いてあります。あるいは最近皆さんはパソコンだけじゃなくてスマホもお持ちだと思うんで、スマホでtanakayasuo.meってとこやってもらうと、昨日の第一声の演説も動画と文字起こしが載っております。是非それもごらん頂いて、私たちには別に大きな組織がありません。大きな企業とか大きな組合とかおおきな団体とか、そんなものは全然無い。でも私は日本はどんな調査をしても5割近い人が特定の政党が無いっていう無党派層ですよ。マスコミの人は無党派層ってのは世の中に関心が無いっことにしてる。そんな事ないでしょ。必ずたいそうな事を言ってても今日本には新しい格言ができて「地位は人を駄目にする」「富すれば鈍する」ってのが出来たんですよ。なんかあの、新宿のあの辺で流行ってた言葉らしいんですけどね。昨日か一昨日、そんな言葉「収束」したらしいんですけど、笑ってくださいよ少しは(笑)。でもそれは本来じゃない。先ほど冒頭に言った様に、国民益があってこそ本来の国家益で国益のはずなのに、国家益ばっかり語っているような世の中になっちゃった。そして強気を助け弱気を挫くような世の中になっちゃった。でもそれは本来の日本の美徳じゃないはずです。私は決してフランスにかぶれて言ってるわけじゃない。だってフランスのアイデアをお聞きになって皆さん納得したでしょ。68万人の保育士の方がパートタイムで週3日でも働いてればそれで保育は出来るようになるじゃないですか。是非ともそういったことを皆さんとご一緒に実現したいと思っています。繰り返し言ってますけどこういう若い青年達が手伝ってくれてます。彼は目黒の区議ですけれどもね。でもまぁ私達は組織もなにもありません。皆さんお一人お一人が田中康夫が言ってる事は、田中康夫は意固地だと思う人もいるかもしれない。意固地だから不信任だされたかもしれない。でも私は私の為に働こうと思ったわけじゃない。母親が私が最初、知事選の出るときにこういう事を言いました。「あなたは人から仕えられる人じゃなくてあなたは人に仕える人になりなさい」って言われました。是非その事をですね、再び皆さんと一緒に東京で実現をしたいと思っております。お一人お一人皆さん、もし帰りのバスのなかで、なんか変なの持ってるなと思ったら、ちょっと田中康夫と話して意外と60才なのにちょっと若かったよとかですね、お腹は出たりへっこんだりしてたけどもなんか髪の毛も元気だったとかですね言って頂いて、あいつの言ってることは意固地かもしれないけれど、でも長いものには巻かれないよってことを是非お伝え頂いて、一人でも多くの方にご納得頂いて7月10日の投開票を迎えたいと思ってます。まだ選挙戦が始まって2日目なんだけどね。でもこんなに多くの方が足を運んで頂いて聞いて下さって本当にありがたいと思っています。是非よろしくお願い致します。私このチラシに書いてあるように、私は守るべき人を間違いません。私はやはり本当にどんなにか弱くても自分で努力をしている、そういう方々を路頭に迷わせるような社会ではいけないと思ってます。今の社会がもしそうであるなら皆さんと一緒に、微力だけど無力じゃないという心意気で改めて参りたいと思います。どうぞよろしくをお願い致します。ありがとうございます。

 

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