2015年10月27日 FM YOKOHAMA 「たまらなく、AOR」

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昨日から今日へと、
曜日はJST日本標準時で水曜日へ。
一つ、前に進みました。

今晩は。そしてようこそ「たまらなく、AOR」の世界へ。

1970年代半ばから80年代、そして90年代の初頭まで。
私たち、一人ひとりが、光り輝いていた時代の音楽。AOR
それぞれの楽曲を聴く度に、一つひとつの想い出が、蘇ってきます。

彼女と共に首都高速横羽線を途中で降りてJR鶴見線の支線沿い、
近未来都市のごとく剥き出しのチューブが張り巡らされた深夜の工場地帯。
お気に入りのベストカセットから車内を包み込んだ一曲。

競馬場跡地に広がる程よくなだらかな起伏に富んだ根岸森林公園の一角で、
まさに"cherish"という慈しむ単語が相応しい、僕達二人の共通の宝物愛犬と三人で和む時に聴こえてきた休日の午後の一曲。

AOR
それは、セピア色になりかけていた私たちの記憶のアルバムに、
ささやかだけど、確かな息吹を与えてくれる勇気と希望のメロディー。

私たち一人ひとりは「微力」です。けれども決して「無力」なわけじゃない。
Ya’ssy 田中康夫です。

「たまらなく、AOR」本日の1曲目は1983年 Rah Band "Tears And Rain"です。

M1.Rah Band – Tears And Rain 1983

1983年、イギリスのRah Band "Tears And Rain"でした。プロデューサーでアレンジャーのRichard Anthony Hewson。彼の頭文字を取って「R-A-H」。と言っても、歌い手も彼の妻というなんともコンビニエンスなソロ・プロジェクトのRah Bandです。実は、彼はBeatlesの"Let It Be""The Long And Winding Road"のアレンジを担当してるのですね。また、映画『小さな恋のメロディ』のサントラも彼が・・・。Bee Gees、Crosby, Stills, Nash & Youngの音楽。この映画の脚本を手掛けたのは、後に『ミッドナイト・エクスプレス』で映画監督としての地歩をハリウッドで固めるAlan Parker。んー、Tracy HydeとMark Lesterが共演した1971年の『小さな恋のメロディ』、日本でのみ大ヒットしました。胸キュンの懐かしさに包まれているラジオの前の方も多いでしょう。

はてさて、Rah Band。"Clouds Across The Moon"を始め切なく深い楽曲は深夜のドライブにぴったり。お気づきの方も既にいらっしゃるでしょうが、午前0時の時報に続いてオープニングに流れる"Perfumed Garden"もRah Bandです。アルバムタイトルは"Going Up"。この中に入っていた"Tears And Rain"でした。
続いては2曲。1979年 McFadden & Whiteheadの"Ain’t No Stoppin’ Us Now"。そして1984年 Klymaxx "I Miss You"。

M2.McFadden & Whitehead – Ain’t No Stoppin’ Us Now 1979

M3.Klymaxx – I Miss You 1984

私、田中康夫の選曲でお届けしている「たまらなく、AOR」。2曲続けてお聴き頂きました。1曲目は1979年 McFadden & Whiteheadの"Ain’t No Stoppin’ Us Now"。そして1984年 Klymaxx "I Miss You"でした。Gene McFadden、そしてJohn Whitehead。この2人はペンシルベニア州フィラデルフィア生まれ。そうです、フィラデルフィア・ソウル。フィリー・ソウルを聴きながら10代の頃から音楽活動を開始。そしてO'Jays、Melba Moore、Gloria Gaynor、前回お掛けしたTeddy Pendergrass、Gladys Knight、様々な人々と一緒に音楽を担当してきました。残念ながら既に2人とも身籠ってしまいましたが、Gamble & HuffのPhiladelphia International Soul Musicの真髄が、このMcFadden & Whiteheadに今なお宿り続けています。
そしてロサンゼルスがベースであったKlymaxx "I Miss You"。1984年のアルバムですが、実際にヒットをしたのは1986年です。言わばR&Bと呼ばれる音楽。AORというもののその奥行き、深さを改めて痛感します。
4曲目、1979年 Steve Gibb "She Believes In Me"です。

M4.Steve Gibb – She Believes In Me 1979 

1979年 Steve Gibb "She Believes In Me"でした。
私、田中康夫の選曲でFm yokohamaからお届けしてきた「たまらなく、AOR」。
この番組のメールアドレスは

aor@fmyokohama.co.jp

そしてお掛けしたAORの楽曲を紹介するサイトへは
Fm yokohamaホームページの番組紹介ページからどうぞ。

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本日のエピローグはBooker T. Jones 1978年 "Try And Love Again"のアルバムの中から"Let's Go Dancing"です。Booker T. Jonesはテネシー州メンフィスの出身であるオルガニスト。Booker T & The MG'sのフロントマンとして知られ、そしてソロ活動を西海岸のA&M Recordsと契約をします。A&Mでは3枚のアルバムを出していますが、その中でもこの"Try And Love Again"。西海岸の匂い、そして彼が本来持っている魂の土臭さ、程よくミックスした、そして未来へと私達が明るい希望を持てる曲、これが本日のエピローグ、Booker T. Jones 1978年 "Try And Love Again"のアルバムの中から"Let's Go Dancing"です。

それでは来週も、火曜から水曜へと、またひとつ、曜日が前へと進む時間帯に、みなとみらいランドマークタワーから、あなたの元へ。
私、田中康夫でした。Booker T. Jones "Let's Go Dancing"。

M5.Booker T. Jones – Let's Go Dancing 1978

私、田中康夫の新しい公式サイトhttp://tanakayasuo.me/ でも
更なる楽曲の余韻をお楽しみ頂けます。


 

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