2016年10月18日 FM YOKOHAMA「たまらなく、AOR」フィリー・ソウル ギャンブル&ハフ関連特集 M.F.S.B./ハロルド・メルヴィン&ザ・ブルー・ノーツ/ビリー・ポール/ジ・オージェイズ/ザ・スリー・ディグリーズ/

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昨日から今日へと、
曜日はJST日本標準時で水曜日へ。
一つ、前に進みました。

今週も、ようこそ「たまらなく、AOR」の世界へ。

1970年代半ばから80年代、そして90年代の初頭まで。
私たち、一人ひとりが、光り輝いていた時代の音楽。AOR

それは、所謂「イデオロギー」とは無縁の、
都会的で、洗練された、しなやかなメッセージ。
慎み深いディーセントな誇りを抱いて、日々、
世の中と向き合い続ける貴方の1日の終わりに、
クワイエット・ストームな癒(いや)しを、届けてくれる
「たまらなく、アーベイン」な音色。

AOR
それは、セピア色になりかけていた私たちの記憶のアルバムに、
ささやかだけど、確かな息吹を与えてくれる勇気と希望のメロディー。
それぞれの楽曲を聴く度に、一つひとつの想い出が、ほのかに蘇ってきます。

私たち一人ひとりは微力かも知れない。でも、決して無力な訳じゃない。
今晩は。田中康夫です。
5千枚あまりのYa’ssyレコードコレクションの中から
選(よ)りすぐりの楽曲を
ゆったりと、しっとりとお聴き頂く、今月で2年目を迎えた「たまらなく、AOR」。

クワイエット・ストームな今夜は、フィラデルフィア・ソウル特集。
プレリュードは、1973年、M.F.S.B.、T.S.O.P.。

M1.M.F.S.B. - T.S.O.P. 1973

12inch ver.

フィリー・ソウル。ペンシルヴァニア州フィラデルフィアで勃興した、非常に洗練されたソウル・ミュージック。冒頭にお掛けしたのは、M.F.S.B.のT.S.O.P.。なんだか暗号のように聞こえるかもしれませんが、このM.F.S.B.というのはですね、Mother Father Sister Brotherというのの略語になっている。30名以上のフィリー・ソウルのミュージシャン軍団。シグマ・サウンド・スタジオというのがありまして、ここのメンバー。そしてこの楽曲のT.S.O.P.というのはThe sound of philadelphia。そしてテレビ番組のご存知『ソウル・トレイン』のテーマ曲でもありました。ビルボードのチャート一位にもなっています。今夜はフィリー・ソウル、そしてその中でも1972年から73年、私がまだ高校生時代であります。そして名コンビケニス・ギャンブルとレオン・A・ハフのギャンブル&ハフが手掛けた楽曲を中心にお届けして参ります。
続いては二曲。1973年、ハロルド・メルヴィン&ザ・ブルー・ノーツのThe love I lost。そして1972年、ビリー・ポール、Me and mrs. jones。どうぞ。

M2.Horold Melvin & The Bluenotes - The Love I Lost 1973

M3.Billy Paul - Me And Mrs. Jones 1972

 

最初の曲は1973年、ハロルド・メルヴィン&ザ・ブルー・ノーツ、The love I lostでした。このハロルド・メルヴィン&ザ・ブルー・ノーツはですね、ギャンブル&ハフのフェラデルフィア・インターナショナル、コロンビアが資本を出して作られたレコード会社に入って大ブレークをします。このハロルド・メルヴィンがリード・ヴォーカルだったのですが、この作品が出された前年、1972年にはリード・ヴォーカルはご存知テディ・ペンダーグラス、昨年の12月15日には彼の特集をしましたし、それ以外にも何度か彼の楽曲をお掛けしてますが、この彼がリード・ヴォーカルになるんですね。ただ、リーダーの名前がグループ名なのでハロルド・メルヴィン&ザ・ブルー・ノーツ。まあ、内山田洋とクール・ファイブ前川清さんの関係のようなものかもしれません。
そしてそのハロルド・メルヴィン&ザ・ブルー・ノーツに短期間在籍をしていたのが二曲目のビリー・ポール、1972年Me and mrs. jones。こちらはアルバムがですね、360 Degrees Of Billy Paul (360度のビリー・ポール)というアルバム・タイトルです。で、この曲は大変な大ヒットとなり、1972年末のビルボードでは三週連続一位。そして翌年にはグラミー賞をはじめとする数々の賞を受賞をした曲。二曲続けてお掛けしました。
そして続いては1972年、ジ・オージェイズ、Back stabbers。そして1973年、ザ・スリー・ディグリーズ、Dirty ol’ man。どうぞ。

M4.The O’jays - Back Stabbers 1972

M5.The Three Degrees - Dirty Ol’ Man 1973

 

1972年、ジ・オージェイズ、Back stabbers。このジ・オージェイズオハイオ州の出身で、その後、ペンシルヴェニア州のフィラデルフィアに来て華が咲いたという、大変に息の長いグループです。日本名は「裏切り者のテーマ」というタイトルなんですが、Back stabbers、この楽曲だけはギャンブル&ハフのコンビではなく、ハフと、そしてマクファデン&ホワイトヘッドがプロデュースを手掛けています。マクファデン&ホワイトヘッドはAin't no stoppin' us now、1979年の曲を去年の10月27日にもお掛けしてます。
そしてザ・スリー・ディグリーズ。まあ多分、多くの方は日本のテレビにも随分出演したので、なんとなくキワモノっぽいグループという風に感じられるかもしれませんけれど、改めて聴いてみるとホントにフィリー・ソウルですね。ご存知「天使のささやき」と邦題がついたWhen will I see you again、7月19日にボーイズ・タウン・ギャングのカヴァーでお掛けしたこの1974年の曲が大ヒットしていますし、またその後、なかなか楽曲がアメリカで出なかった事で1975年には日本で安井かずみの作詞、筒美京平さんの作曲、編曲が深町純さんで「苦い涙」というのが当時のCBSソニーから出ています。

グループのメンバーは、いつも変わっていたのですが常に三人のトリオでありました。そして今日お聴き頂いたDirty ol’ manは、まあ「荒野のならず者」というタイトルなんですが日本名は。意味はすなわち「まぁホントに、ちょっとエッチな中年のおじさん」という内容で、当時もアメリカや英語圏では、なかなか、とりわけイギリスではですね、放送自粛曲になったというような曰く付きの曲でした。

今夜も私、Ya’ssy田中康夫の選曲でお届けしてきた「たまらなく、AOR
お聴きになりたい楽曲を始めとするご提案は

aor@fmyokohama.co.jp

お掛けしたAORの楽曲をジャケット写真と共に紹介するサイトも、
FM yokohama HPの番組紹介ページからどうぞ。

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私、田中康夫の新しい公式サイト http://tanakayasuo.me/  でも
更なる楽曲の余韻をお楽しみ頂けます。

フィリー・ソウル特集の今夜、「たまらなく、AOR」エピローグは、ハロルド・メルヴィン&ザ・ブルー・ノーツ、1972年、If you don’t know me by nowです。今夜は私のですねコレクションの中に、Philadelphia Yearsという1971年から1976年までの楽曲を全部集めた四枚組みのアルバム、これ、後半のIIというのもあるんですが、この中から六曲をお届けをしてきています。

来週も、火曜から水曜へと、またひとつ、曜日が前へと進む時間帯に、みなとみらい横浜ランドマークタワーから、あなたの元へ、クワイエット・ストームな音色を、お届けしましょう。1972年、ハロルド・メルヴィン&ザ・ブルー・ノーツ、If you don’t know me by now。

それでは、また。

M6.Horold Melvin & The Bluenotes - If You Don’t Know Me By Now 1972

(If you don't know me by now)
You will never, never, never know me, Whooooa
All the things that we've been through
You should understand me
Like I understand you
Now baby, I know the difference
Between right and wrong
I ain't gonna do nothin'
To upset our happy home
(Ooooooh) Oh, don't get so excited
When I come home a little late at night
'Cause we only act like children
When we argue fuss and fight

(If you don't know me by now)
If you don't know me by now
(You will never, never, never know me)
You will never, never, never know me, whooooa
(If you don't know me by now)
If you don't know me, baby
(You will never, never, never know me)
No you won't, ah-hey

We've all got our own funny moods
I've got mine
Woman you've got yours too
Just trust in me
Like I trust in you
As long as we've been together
That should be so easy to do
Just get yourself together
Or we might as well say goodbye
What good is a love affair
When you can't see eye to eye, ooooh

(If you don't know me by now)
If you don't
If you don't know me, baby
(You will never, never, never know me, Whooooa)
Hey-hey, hey-hey, hey-hey-hey
(If you don't know me by now)
If you don't know me by now
(You will never, never, never know me)
No you won't, ah-hey....

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