昨日から今日へと、
曜日はJST日本標準時で水曜日へ。
一つ、前に進みました。
今週も、ようこそ「たまらなく、AOR」の世界へ。
1970年代半ばから80年代、そして90年代の初頭まで。
私たち、一人ひとりが、光り輝いていた時代の音楽。AOR。
それは、所謂「イデオロギー」とは無縁の、
都会的で、洗練された、しなやかなメッセージ。
慎み深いディーセントな誇りを抱いて、日々、
世の中と向き合い続ける貴方の1日の終わりに、
クワイエット・ストームな癒(いや)しを、届けてくれる
「たまらなく、アーベイン」な音色。
AOR。
それは、セピア色になりかけていた私たちの記憶のアルバムに、
ささやかだけど、確かな息吹を与えてくれる勇気と希望のメロディー。
それぞれの楽曲を聴く度に、一つひとつの想い出が、ほのかに蘇ってきます。
私たち一人ひとりは微力かも知れない。でも、決して無力な訳じゃない。
今晩は。田中康夫です。
5千枚あまりのYa’ssyレコードコレクションの中から
選(よ)りすぐりの楽曲を
ゆったりと、しっとりとお聴き頂く、今月で2年目を迎えた「たまらなく、AOR」。
クワイエット・ストームな今夜はバリー・マニロウ特集。プレリュードは、1973年、Could it be magic。
M1.Barry Manilow - Could It Be Magic 1973
W/Lyrics
live ver.
今年73歳のバリー・マニロウ。出生名はバリー・アラン・ピンカス。ブルックリンで生まれたロシア系のジューイッシュであります。彼は、両親が離婚をして母方とその母方の祖父母の下、マニロウ家で育つ訳ですね。ユダヤ系、あるいはイタリア系の方々が多く住んでいる地域で青春を過ごす。それが彼の楽曲にも大きく影響しているかもしれません。只今の楽曲、Could it be magic、1973年、日本名は『恋のマジック』。こちらは彼のデヴュー・アルバム、Barry Manilowの中からのシングル・ヒットであります。ショパンの前奏曲第20番ハ短調C minorをモチーフとしていると言われています。プロデュースはロン・ダンテとバリー・マニロウ。今日は自身もシンガー=ソングライターであるニューヨーク出身のロン・ダンテがプロデュースを手掛けた1970年代のバリー・マニロウの楽曲をお聴き頂きます。
続いては1975年、I write the songs。そして、1974年、Mandy。
M2.Barry Manilow - I Write The Songs 1975
W/Lyrics
live ver.
M3.Barry Manilow – Mandy 1974
W/Lyrics
live ver.
いずれも全米ナンバー・ワンとなった、最初は1975年、I write the songs。こちらは三枚目の彼のアルバムTrying To Get The Feeling、同題の、日本では『歌の贈り物』というタイトルが付いていたアルバムの、I write the songs。曲を書いたのはビーチ・ボーイズのブルース・ジョンストンです。そして1974年のMandy。これは、彼にとっての初めての全米一位となった曲であります。邦題は『哀しみのマンディ』。この曲は二枚目のアルバムBarry Manilow IIに入っているんですね。楽曲を作ったのはスコット・イングリッシュとリチャード・カー。昨年10月20日にI know I'll never love this way againをお掛けした、彼の楽曲であります。元々、ベル・レコードというレコード会社があって、そしてそれがクライヴ・デイヴィスがアリスタへと吸収、というか膨張させていく、こういう時期に出てきたのがバリー・マニロウです。
続いてもバリー・マニロウ、1976年、Weekend in New England。そして、1978年、Can't smile without you。
M4.Barry Manilow - Weekend In New England 1976
W/Lyrics
M5.Barry Manilow - Can't Smile Without You 1978
W/Lyrics
フランク・シナトラ、そしてジョニー・マチスと競い合う程のアルバム・セールスのバリー・マニロウ。1976年、Weekend in New England。こちらはThis One's For You、四枚目の彼のアルバムの中の曲で、作者はランディ・エデルマンです。ランディ・エデルマンは5月の14日にJune lullabyという曲をこの番組でお掛けしています。この番組も一年続くと色々な楽曲、凧の糸のようにですね、繋がり合っている作者と演者であったりします。そして、1978年、Can't smile without you。こちらは、1978年、三週連続全米シングル・チャートの三位となった曲で、アルバムEven Nowの中であります。いずれもロン・ダンテとバリー・マニロウのプロデュースでお掛けしてきた今夜のバリー・マニロウ特集。
「たまらなく、AOR」お聴きになりたい楽曲を始めとするご提案は
お掛けしたAORの楽曲をジャケット写真と共に紹介するサイトも、
FM yokohama HPの番組紹介ページからどうぞ。
私、田中康夫の新しい公式サイト http://tanakayasuo.me/ でも
更なる楽曲の余韻をお楽しみ頂けます。
そして10月からはRadikoで、早くも寝落ちしてしまった貴方の上司や友人、そして恋人にも一週間、番組を再びお聴き頂く事が出来ます。詳しくはRadikoのホームベージからどうぞ。
(ブラウザのキャッシュクリアで再聴取可能との事)https://t.co/RUOhd0EIE6@yassy_office @loveyassy
— nishiyan786 (@nishiyan786) 2016年10月12日
「たまらなく、AOR」エピローグは、1978年、Ready to take a chance againです。邦題は『愛に生きる二人』という、なかなかシュールなタイトルだったんですが・・・。彼の自作曲ではありませんが、映画『ファール・プレイ』に流れる曲で、無論、ロン・ダンテとバリー・マニロウのプロデュースです。サスペンス・コメディの映画でありまして、この楽曲は翌年のアカデミー賞の最優秀歌曲賞にもノミネートをされています。
来週も、火曜から水曜へと、またひとつ、曜日が前へと進む時間帯に、みなとみらい横浜ランドマークタワーから、あなたの元へ、クワイエット・ストームな音色を、お届けしましょう。1978年、バリー・マニロウ、Ready to take a chance。
それでは、また。
M6.Barry Manilow - Ready To Take A Chance Again 1978
W/Lyrics
movie
movie 2
You remind me I live in a shell,
Safe from the past,
and doing' okay,
but not very well.
No jolts, no surprises,
No crisis arises:
My life goes along as it should,
it's all very nice,
but not very good.
And I'm Ready To Take A Chance Again,
Ready to put my love on the line with you.
Been living with nothing to show for it;
You get what you get when you go for it,
And I'm Ready To Take Chance Again with you.
When she left me in all my despair,
I just held on,
My hopes were all gone.
Then I found you there.
And I'm Ready To Take A Chance Again
Ready To Take A Chance Again with you,
With you.
- 作者: マイケル・ジャクソン,田中康夫
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2009/11/13
- メディア: 単行本
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