2016年11月15日 FM YOKOHAMA「たまらなく、AOR」 女性ヴォーカル特集 バーシア/シモーネ/シャーデー

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昨日から今日へと、
曜日はJST日本標準時で水曜日へ。
一つ、前に進みました。

今週も、ようこそ「たまらなく、AOR」の世界へ。

1970年代半ばから80年代、そして90年代の初頭まで。
私たち、一人ひとりが、光り輝いていた時代の音楽。AOR

それは、所謂「イデオロギー」とは無縁の、
都会的で、洗練された、しなやかなメッセージ。
慎み深いディーセントな誇りを抱いて、日々、
世の中と向き合い続ける貴方の1日の終わりに、
クワイエット・ストームな癒(いや)しを、届けてくれる
「たまらなく、アーベイン」な音色。

AOR
それは、セピア色になりかけていた私たちの記憶のアルバムに、
ささやかだけど、確かな息吹を与えてくれる勇気と希望のメロディー。
それぞれの楽曲を聴く度に、一つひとつの想い出が、ほのかに蘇ってきます。

私たち一人ひとりは微力かも知れない。でも、決して無力な訳じゃない。
今晩は。田中康夫です。
5千枚あまりのYa’ssyレコードコレクションの中から
選(よ)りすぐりの楽曲を
ゆったりと、しっとりとお聴き頂く、「たまらなく、AOR」。

クワイエット・ストームな今夜のプレリュードとしてお掛けするのは、1987年、バーシア、New day for you。

M1.Basia - New Day for You 1987

ドナルド・ジョン・トランプが新しい大統領になり、まさにNew day for you、バーシア、1987年の楽曲です。バーニー・サンダース教皇フランシスコの理念というものを、ある意味では、実は意外にもドナルド・トランプは実践していくのではないかという事は、昨日の朝もオピニオンCROSSで、番組でお話をしたところです。バーシアに話を戻ると、彼女はポーランド生まれ。25歳でアメリカ、そしてイギリスに渡り、マット・ビアンコに在籍をします。4月5日の日にお掛けしたMore than I can bear、マット・ビアンコ

田中康夫 公式ポータルサイト » 2016年4月5日深夜Fm yokohama 84.7「たまらなく、AOR」でお掛けした楽曲5曲をお知らせします。

Matt Bianco - More Than I Can Bear 1984

オシャレ・サウンドの代表格ともいうべき、ポーランド出身のバーシアの記念すべきデビュー・アルバム。当時、元マット・ビアンコの紅一点として注目を浴び、大ヒットを記録した87年作品。

その後、彼女はソロのアルバムをいくつか出し、2003年には再びマット・ビアンコにも初期オリジナル・メンバーとして復帰をしています。後ほどまたバーシアをお掛けするとして、続いては二曲。1981年、シモーネ、Amar。そして同じく彼女の1981年、Mundo delirante (Delirious World)。どうぞ。

M2.Simone - Amar (Loving) 1981

M3.Simone - Mundo Delirante (Delirious World) 1981

ブラジル出身のシモーネ・ビッテンコート・ジ・オリヴェイラ。イタリア語ですとシモーネは男の人の名前なんですがポルトガル語、あるいは意外にもドイツ語ではシモーネは女性の名前。1981年、シモーネのアルバム、Amarの中から同名曲Amar。これは英語名ではLovingと付いています。そして二曲目にお掛けしたのがMundo delirante (Delirious world)、同じく1981年。これはいわゆる、意識が幻覚・錯覚をしていて、そしてうわ言やたわ言を言っているような内容。彼女の恋愛に関しての思いを歌ってる歌です。実はこのアルバムの中には、On that night with yokoという曲も入っていて、1981年のアルバムですからその前年、ジョン・レノンが亡くなった後のオノ・ヨーコとの邂逅を歌っている歌も入っています。

Simone - Naquela Noite Com Yoko (On that night with yoko) 1981

実は、彼女はブラジルの軍事独裁政権だった頃に公に歌う事を禁止されていた歌、花のことは話さなかったと言わないために(Pra não dizer que não falei das flores)という内容の歌を初めて歌った歌手でもあります。
続いても二曲。シャーデー、1985年、Fear。そして同じく1985年、The sweetest taboo。どうぞ。

M4.Sade - Fear 1985

M5.Sade - The Sweetest Taboo 1985

live ver.

1985年のFear、そして同じアルバムの中からThe sweetest taboo。シャーデー自体はグループ名で、このリード・ヴォーカルを務めている女性がヘレン・フォラシャーデー・アデュ。父親、ナイジェリア人。学術の為にイギリスに留学をしている時に看護士のイギリス系の女性と知り合い、彼女自身はナイジェリアで生まれ育ちます。ファッションに非常に関心があり、そしてPrideというジャズ・ファンク・バンドのバック・ヴォーカルを務めた彼女であります。今お聴き頂いたのは彼女の二作目のアルバム、1985年、Promiseの中からFear、そしてThe sweetest taboo。後に、彼女は1992年にLove Deluxeというアルバムを出しますが、この中のFeel no painというのは、いわゆるマーガレット・サッチャー新自由主義的な経済で、人々が押しつぶされていく・・・アーノルド・トインビーの孫娘ポリー・トインビーが書いた『ハードワーク~低賃金で働くということ』という名著がありますけれども、そのようなニュアンスも歌う実は彼女です。

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今夜も私、Ya’ssy 田中康夫の選曲でお届けしてきた「たまらなく、AOR
お聴きになりたい楽曲を始めとするご提案は

aor@fmyokohama.co.jp

お掛けしたAORの楽曲をジャケット写真と共に紹介するサイトも、
FM yokohama HPの番組紹介ページからどうぞ。

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そしてRadikoのタイム・フリーでは来週まで一週間、番組を再び味わって頂けます。

詳しくは更なる楽曲の余韻もお楽しみ頂ける、私、田中康夫の新しい公式サイト http://tanakayasuo.me/  をご覧下さい。

「たまらなく、AOR」、今回のエピローグは本名バルバラ・スタニセワ・チェチェレフスカ、バーシアの1987年の楽曲、Time and tideです。ことわざにTime and tide wait for no man.(歳月人を待たず)という言葉があります。冒頭にも申し上げたように、まさに「世界の警察官の役目を我々はやめるべきなんじゃないの」と。いわば「アメリカ・ファーストなんだよ」。そして一見、強い事を言ってるように聞こえますけれども、「金融資本主義というものを見直さないと私達の社会も生活も立ち行かなくなる・・・」。ある意味では一見、異なるように見える教皇フランシスコやバーニー・サンダースと同じような事を、あるいはバラク・オバマが「チェンジ」と言いながら成し得なかった事を、あるいは行ってしまうような人がNew day for youのこの世の中に現れつつある、そんな日にお届けをするバーシアです。

来週も、火曜から水曜へと、またひとつ、曜日が前へと進む時間帯に、みなとみらい横浜ランドマークタワーから、あなたの元へ、クワイエット・ストームな音色を、お届けしましょう。1987年、Time and tide、バーシアです。

それでは、また。

M6.Basia - Time and Tide 1987
PV ver.

W/Lyrics

Live ver.

It's hard for me to stop my heart
Love never knows
When the time is right
I don't want to hurt
Anybody but
Can't help loving you

I never felt like this before
I know this is passion
Worth waiting for
Let love take take its course
That's the only thing
For us to do

We got time, oh baby,
There's no rush
Gonna be a better
Day for us
Hang on
And I will
Wait for you
Our love will always stay as good as new

Time and tide
Nothing and no one
Can stop us now
For better for worse
This time I'm sure
It's gonna last

How can I stop my heart?
Love never knows
When the time is right
Don't want to hurt
Anybody
Don't want to make them cry
Don't want to make them cry

We've got time, oh baby
There's no rush
Gonna be a better
Day for us
Hang on
And I will wait for you
Our love will always stay as good as
New

It's a matter of time

Only a matter of
Time and tide
Nothing and no one
Can stop us now
For better for worse
This time I'm sure
It's gonna last
Gonna last forever

We got time, oh baby
There's no rush
Gonna be a better
Day for us
Hang on
And I will wait for you