2015年10月13日 FM YOKOHAMA 「たまらなく、AOR」

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昨日から今日へと、
曜日はJST日本標準時で水曜日へ。
一つ、前に進みました。

今晩は。
そしてようこそ「たまらなく、AOR」の世界へ。

1970年代半ばから80年代、そして90年代の初頭まで。
私たち、一人ひとりが、光り輝いていた時代の音楽。AOR
それぞれの楽曲を聴く度に、一つひとつの想い出が、蘇ってきます。

雨催いの休日の朝に、
入れたてのコーヒーをひと口。
アルバムに針を落とすと流れ出した一曲目。

昼下がりの公園で、
フリスビーに興じる同世代を眺めながら
自分だけの耳元に聴こえてきた大好きな一曲。

そして、味わい深いベストカセットを聴きながら
夕陽の湘南海岸を二人でドライヴした時の一曲。

あるいは深夜、
その彼女を送り届けて首都高速を疾走する
ひとりぼっちの車の中で思わず涙腺が緩んだ一曲。

AOR
それは、セピア色になりかけていた私たちの記憶のアルバムに、
ささやかだけど、確かな息吹を与えてくれる勇気と希望のメロディー。

「微力」だけど「無力」じゃない。
Ya’ssy田中康夫です。
「たまらなく、AOR」二回目の本日一曲目は、1978年 John Paul Young "Love Is In The Air"。

M1.Love Is In The Air – John Paul Young 1978

John Paul Young 1978年 "Love Is In The Air"でした。2000年のシドニーオリンピックの閉会式で彼がこの歌を歌ったので記憶に留めてる方もいらっしゃるかもしれません。私にとってはでも、とても違う苦い記憶、実は大学生の時に彼のこのアルバムを買い求めて、そしてレコードをターンテーブルの上に載せたまましばし外出をして戻ってきたら、なんと夕陽にあたってレコードがフニャっとなってしまっていました。たった一度聴いただけで、まだカセットテープにも移してなかったのに家庭教師のお金をもう一度2枚目のJohn Paul Youngに捧げました。

続いてお掛けする曲は2曲。1曲目は1981年 Carole Bayer Sagerの"Sometimes Late At Night"です。今年復刻をした私の『たまらなく、アーベイン』。この中にもCarole Bayer Sagerは「ジーンと胸に、の名曲が揃ったCarole Bayer Sagerは飛行機の離陸時に聴くのが、お薦め。」時代を感じさせますね。「ジャンボの小さな窓から外を眺めているとチェック・イン・カウンターのところで見送りの彼女と、すばやくお別れのキスをした、さっきのことも浮かんできて」と書いてあります。 

そしてもう1曲はNiteflyteの"You're Breaking My Heart"。

どうぞ。

M2.Sometimes Late At Night – Carole Bayer Sager 1981

M3.You're Breaking My Heart – Niteflyte 1981

1曲目にお届けしたのはCarole Bayer Sagerの"Sometimes Late At Night"。プロデューサーはご存知Burt Bacharach。彼女の現在のパートナーでもあります。そして発売されたレーベルはBoardwalkです。このBoardwalkというのは、ご存知のようにCasablanca RecordsでDonna SummerやVillage People等を発売したですねNeil BogartさんがCasablancaよバイバイ~と言ってですね、そして夕陽が差してる水平線のイラストとですね、海辺の散歩道・遊歩道という意味のBoardwalkに移籍をして作ったアルバムでした。

そして2曲目はマイアミが活動拠点のNiteflyte "You're Breaking My Heart" 1981年の曲でした。アルバムのレーベル自体はAriola Americaというロサンゼルスのレーベルから発売ですが、マイアミと言えば皆さんご存知のマイアミソウル、そしてマイアミの多くの音楽を輩出したのがT・Kレコードです。このT・KというのはTとKともちろん書くんですけれども、当時、1980年前後東京の下町に、錦糸町の辺りを走っていたのでTKタクシーというのがあったんですね。ドアのところに大書きでTKって書いてあるのでソウルが好きな人達の間では、ここの社長はもしかしてマイアミ・ソウル・フリークではないか、と言われた・・・なんともトリビアルなお話ですけども。このNiteflyteをお掛けしました。

そして続いて4曲目はBill LaBountyの"This Night Won't Last Forever"です。これは1978年所謂白人系のシンガー=ソングライターがとても元気に活躍をしていた時代の代表的な曲です。

M4.This Night Won't Last Forever – Bill LaBounty 1978

Bill LaBounty 1978年 "This Night Won't Last Forever"でした。とてもアルバムのジャケット・・・、後でホームページをご覧頂けると確認できるかと思いますけど、とても幻想的な、所謂アメリカの古い車を運転して夜の道を走っていると、その両側にずうっと自分の幻想のような大好きな女性が立ち並んでる・・・こうしたジャケット写真です。ウィスコンシン州の出身のBill LaBounty。90年代に入るとカントリー・ミュージックにシフトしていきます。ある意味ではAORというのは、良い意味で節操が無いのではなく、多義性とか多様性というものがあったものだと私は思っています。しなやかな感受性を持った人達の音楽。そして無意識の心意気で聴いていた音楽。これがAOR。私にはそう思えます。
今日は最後にTeddy Pendergrass 1979年 "Turn Off The Lights"。先ほどT・Kマイアミソウルのお話をしましたが、ある意味ではフィリー・ソングと呼ばれるフィラデルフィアのソウル・ミュージック、とても都会的、でも決して浮ついていない。とても心の中の気持ちをしなやかな形で歌い出す。これがフィラデルフィア・ソウル。そしてその代表格がTeddy Pendergrassだと思います。Teddy Pendergrassは様々な多くの曲を出してきましたが、1982年に自動車事故にあいにくに遭い、けれども車椅子に乗ってステージに復帰をして演奏活動を続けた。決して私達は無力ではない、微力かもしれないけども無力ではない、その事を最後まで歌い続けたTeddy Pendergrassです。日本でも、あるバラエティ番組の曲で有名になりましたが、それとは異なるこの"Turn Off The Lights" 明かりを消して私達が確かめ合うその瞬間です。

2回目を迎えた「たまらなく、AOR」。
みなとみらい ランドマークタワーFm yokohamaからお届けしをしています。
この番組のメールアドレスは

aor@fmyokohama.co.jp。

そしてお掛けしたAORの楽曲を紹介するサイトへは
Fm yokohamaホームページの番組紹介ページからどうぞお入り下さい。

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それでは来週も、火曜から水曜へと、またひとつ、曜日が前へと進む時間帯に、みなとみらい横浜ランドマークタワーから、あなたの元へ。選曲は私、田中康夫がお届けをしました。「たまらなく、AOR」2回目の今夜のエピローグはTeddy Pendergrass "Turn Off The Lights"。

それでは、また来週。

 

M5.Turn Off The Lights – Teddy Pendergrass 1979

Turn off the lights and light a candle
Tonight I'm in a romantic mood, yeah

Let's take a shower, shower together, yeah
I'll wash your body and you'll wash mine, yeah
Rub me down in some hot oils, baby, yeah
And I'll do the same thing to you

Just turn off the lights, come to me
Girl, I want to give you a special treat, you're so sweet
Turn off the lights and let's get cozy
See, you're the only one in the world that I need

I want to love you, love you all over, yeah
Over and over and over and over and over
And over and over and over again
Whisper sweet words of love in your ear
Show you I much I missed you, missed you, my dear

Turn 'em off and come to me
Tonight, I'm in a sexy mood, baby
And light a candle
Girl, there's something that I-I want to do to you,
I want to do, I want to do to you, baby

Would you mind if I asked you to
Would you rub me down
Would you rub me down in some, in some burnin' hot oils, baby, yeah
I swear I can do the same thing, the same thing to you, baby

Turn 'em off and let's get cozy
I want to give you a special treat, you've been so sweet
Turn 'em off and come closer
You're the only one in this whole wide world that I'd ever need

Turn 'em off and light a candle
You see, there's somethin' I, somethin' I,
Somethin' I, somethin' I
Somethin' I want to do to you, baby

I'm lyin' here waitin', my dear
You can get what you want any time you want it
I'm lyin' here waitin', my dear
Come get what you need, give me what I need

Tell me what you want to do (There's somethin' I)
Tell me what you want to do, babe
(There's somethin' I, somethin' I want to do to you, baby)
Tell me what you want to do (Yeah)
Tell me what you want to do, babe (Yes)

Tell me what you want to do (I've got somethin' in my mind)
Tell me what you want to do, babe
(Somethin' that I've been wantin' to do all the time, yeah, yes
Tell me what you want to do (I want to give you a special treat)
Tell me what you want to do, babe ('Cause you've been so sweet, yeah, yes)

Tell me what you want to do (I can do it)
Tell me what you want to do, babe (I'm willin')
Tell me what you want to do
Tell me what you want to do, babe (I'm willin' to try)

私、田中康夫の新しい公式サイトhttp://tanakayasuo.me/ でも
更なる楽曲の余韻をお楽しみ頂けます。

 

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