2018年6月28日 TOKYO MX モーニングCROSS 田中康夫 朝鮮半島改造論 地図から眺める北朝鮮そこから見えるもの 古谷経衡氏 日本ポーランド戦の舞台に秘められた歴史の悲劇 ボルゴグラード=スターリングラード 党首討論そもそもの意義とは 新宿デモ規制強化
「明るい北朝鮮」と呼ばれてきたシンガポールで、2018年6月12日に開催された米朝首脳会談。Y’assyは浅田彰氏との「憂国呆談」でも昨秋から終始一貫、“米朝関係は雪解けする”と語ってきました。ドナルド・J・トランプ大統領が金正恩委員長との首脳会談を即決したのは3月9日。その前日に出演のTOKYO MX「モーニングCROSS」でも、「朝鮮半島“置いてけ堀”っぽいニッポン外交&経済」と題して今回の首脳会談を“予測”しています。
他方、「ならず者・北朝鮮」を和平交渉の舞台に、と唱和していた自称「リベラル派」wも含めた「意識高い系」は「左右」の別なく、いざ実際に進展し始めると足を引っ張り始め、会談が実現後も“懐疑的”発言を、したり顔で語っています。
Vol.334『 ニャンと小泉進次郎ちゃまよりも年下だった金正恩ちゃま! 人懐こい東アジアの「独裁者」が描くスイス&シンガポール化計画を徹底解説!』
— とらこ (@Ryoko108) June 27, 2018
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[堀]さあそもそもの(党首討論の)意義とは何だったのか?田中さんいかがですか。
[田中]改めて、横綱相撲とか『論語』の「信なくば立たず」って言葉は死語だなって気がしますよね。で、もう1個はね、今ずっと映像が出て、多分、テレビでご覧になったり、とりわけ「意識が高い」と麻生さんに「褒めていただいたネットを見てるような」私からすると・・・。
[堀]ははは(笑)。
[田中]終わった瞬間に安倍さんが「やっぱり、岡田さん、ルールを守らなきゃ」ってドヤ顔で出てったわけでしょ。
アルゴリズムなOSのお二方への具体的なアドヴァイスは明日29日(金)アップの「だから、言わんこっちゃない!」でお伝えします!
党首討論 安倍首相「やっぱり、岡田さん、ルールを守らなきゃ」
党首討論 安倍首相 枝野氏への答弁時間超過、再三委員長に注意される。
[堀]えぇ。
[田中]でも委員長から「総理、時間が過ぎてます」って3回言われたんだけど「私の潔白を晴らすために」って時間を延長したんで、あのギャグさが出ない新聞とか地上波テレビってのは残念。
[堀]確かにそうですね。
[堀]さて各紙見出しはバラバラです。東京新聞は「新宿区 デモ規制強化 議会に諮らず反発招く」と。「ヘイトとは違う」と。「騒音理由 出発公園4つから1つに」と。この写真、新宿の柏木公園ですね。気が付けばいろんなことが規制されてる世の中になってやしませんか?ということです。田中さんいかがですか。
[田中](東京都議から転身した吉住健一)新宿区長はね、日本会議のデモが申請来た時にはどうすんだろうね?(笑)。自分が会員だった人だから。
[堀]なるほど。言論は誰にとっても開かれているべきである。
[田中]そうなの。
[堀]ね。この団体が一変するかしないかウォッチする。議論はありましたけれど。
[古谷経衡]新宿って右系の保守系のデモの出発点、多いですよ。
[堀]そうか・・・。
[古谷]うん。明らかに。僕ずっと7年ぐらいウォッチしてますけど、大体、大久保、新宿。特に新宿の都庁の裏とかが出発点になってるというのが非常に多いですね。文京区とか台東区では聞いたことないから。
[堀]そうか。
[田中]結局、地域密着型の中規模な公園を規制するってんだけど、そうするとじゃあ新宿中央公園オンリーになるので、逆にそこでデートをしてるノンポリカップルがどうするかっていう問題が出てくる(笑)。
[堀]ははは。そうか(笑)。どれぐらいいるんですかね?ノンポリカップルのデート現場(笑)。
[堀]さて今日の「掘り下げ一面」は毎日新聞です。さてトランプ大統領、積極的な外交を各国との首脳の会談なんですがやはり目が離せないのがロシアとの関係性です。フィンランドが候補に挙がっています。「米露首脳会談、来月会談へ」と調整を図っています。「ロシア疑惑」「ロシアゲート」がありましたからあまり迂闊には首脳会談が開けないということで膠着していた米露関係なんですが、ここへ来てやはりトランプさんが金正恩さんと会いました。そして習近平さん、そしてプーチンさんとなるとやはりその他のEUや、そして日本も含めて各国とのね孤立外交の中で超大国同士、国家主義首脳同士が繋がっていくのかな?古谷さんどうご覧になりますか。
[古谷]結構、フィンランドっていう候補地に驚きまして、フィンランドって米露どちらに対してもというか、ロシアに対して中立じゃないんですよね。だってカレリアの領土問題を抱えているし、伝統的にソ連の政治体制には組み込まれていたけれど、微妙なバランスの中にいたので、いろんな過去の戦争とか遺恨がある国なので割と中立じゃない国でやるんだなっていうところの意図は何なんだろうとは思いますね。シンガポールより明らかに中立じゃないので。
[堀]なるほど。
[古谷]そこは僕はあれ?っと思いましたけどね。
[堀]いやあでも田中さん、超国家主義というかそうした強い指導力を持った首脳がいる国々が手を携える・・・。
[田中]前、ほらだからトランプ氏はG8にしたいわけじゃなくて、そこに中国とインドも入れてG10ぐらいにしようと思ってんじゃないのか?って言いましたよね。
6月15日出演時発言部分引用
[田中]もう1個、こないだのG7で「G8にしようよ」ってトランプ氏が言った。で、イタリアのみしか賛成しなかったって言うけど、あれは実は何かと言うと、あの時同様に上海協力機構が青島(チンタオ)で開かれていたわけですね。
上海協力機構、他にも一杯、実はイスラエルまでオブザーバーで入ってるような組織。この8カ国だけで面積も人口もGDPもG7よりも多いわけですよ。
ということはトランプ氏の意図は「もうG8どころかG10にしないと中国、ロシア、インドまで入れないと、そんなG7なんて貴族の会議やっててしょーがねーじゃねーかよ」と。「それが世界の経済の話だよ」って。
[古歩道]要は今はとにかくG6に格下げになってるからね。
[田中]だからもう1つはインドってのが・・・。
[堀]そうね。
[田中]彼の言っている「インド-パシフィック」っていう言葉は日本が言ってる「インド-パシフィック」と全然違うからね。
[堀]「インド洋」ではなくてですね。
[田中]うん。
田中康夫YouTube公式チャンネル「だから、言わんこっちゃない!」
Vol.140「インドーパシフィック」を語るアメリカの深意とは何か!米中関係の現実を直視せよ!
vol.143『今一度、拳拳服膺を! アジア太平洋からインド太平洋への大転換』
Vol.148 「米中Win-Win関係樹立! トランプ政権が掲げたインドーパシフィックの深意を再び説き起こす。」
Vol.149「ぬかるみの世界インドにご用心! 上から目線でお花畑なニッポン朝貢外交を脱却せよ。」
[堀]さあそれでは参りましょう。田中さんテーマの発表をお願いいたします。「朝鮮半島改造論」。
[田中]昔、田中角栄さんがほら、「日本列島改造論」ってのがありましたけれども、実はこれをドナルド・トランプ氏と金正恩氏は考えているって話なんです。
父の教えで最初に浮かぶことばは「1回限りの人生を生きる人びとを大事にすること」。真紀子氏はその信条どおりの道を歩み続けることを誓った。最後に即興で「みなさんハッピバースデーを歌いましょう」と呼びかけ、参列者とともに歌った。
来賓の桜井雅浩・柏崎市長は大学時代、田中家の郵便受けをのぞいた時のエピソードを紹介。「共産党の機関紙もあった。異なる立場の人にも目を配る政治家だった。私もその姿勢を引き継いで地域のために尽くしたい」とあいさつした。
[堀]なるほど。
[宮瀬]スイスのジュネーブで開かれている国連軍縮会議で日本は「北朝鮮は共同声明で完全な非核化に取り組むと約束した。日本はアメリカや韓国と連携し声明の履行を求めていく」と発言しました。これに対し北朝鮮は「日本は共同声明に署名していない。かかわりのないことに首をつっ込むべきではない」と反論しました。
[堀]さあ参りましょう。
[田中]トランプ氏と金正恩氏はペレストロイカをやってるって前回お話したと思うんです。
[堀]はい。改革者と。
[田中]「ペレ」ってのは「再起動」、「ストロイカ」は「構築していく」という、ソヴィエトがまさにノーメンクラトゥーラというですね、「赤い貴族」と呼ばれたようなエリート層や上級官僚や指導者が退廃・腐敗していると。それを最後の指導者であったミハエル・ゴルバチョフ氏はペレストロイカってのをやったわけですよ。で、トランプさんがやっていることはもう1回復習しておくと、まさにホワイトハウスの周りにいるような巨大製薬会社、巨大軍需産業、巨大金融機関、そうしたところのロビイストという人たちが議員のところを廻って党議拘束がないということを良いことにお金で動いてるじゃないか?と。で、それはまさにラストベルトと呼ばれる自分の支持者だけじゃなくて、今でもバーニー・サンダースならぬヒラリー・クリントン女史の(雰囲気の)民主党を支持してるような中産階級にも「もう1回アメリカン・ドリームを与えることだ」ってのが、彼に大変な乱暴な移民政策とかとんでもないところがありながらやってることだと思うんです。で、金正恩氏は何かというと、実はちょっとこれをご覧頂きたいんですけれども、北朝鮮には2500万人暮らしています。190万人が軍隊にいるんですね。で、中国とかロシアに比べてもこれは非常に多い人数で、人口の7パーセントぐらいが軍人。
[堀]そうですね。GDPに占めるの割合も2割以上が軍事費という。
[田中]で、彼が(最近)言ってるのは「経済建設と核開発の、核は開発したからそれは止めてくよ」と。「経済と核の「併進路線」でなくなります」と。で、「先軍政治」という軍がやる政治じゃなくて「先党政治」だということを言ってるわけです。
[田中]で、彼の核ミサイル(撤去)は簡単に進めていける(と皆は思い込んでいるけど)・・・、ずっと(僕が)申し上げているように「なんでシンガポールで、あんな抽象な中身の(共同声明)・・・」って(メディアは)言うけど、私、こないだも言ったの。「そんなお互いに相思相愛になりたいと思っていた2人ですよ、初めて会って食事しただけじゃなくて宿泊もしなさい、そこで懐妊もしましたっていう工程表までださなきゃいけないなんて世の中ない」っていうことでしょ。なので(先ずは)「先党政治」にしていくと。じゃあ彼はこの(人口の)7パーセントいる(軍隊の)中でも、一般の(兵士の)人たちは(他の仕事に就かせて構造転換しようと)・・・、あそこ(北朝鮮)には、世界のレアアースの半分が、ウランも眠ってるわけでしょ。
[06月30日]のつぶやきをまとめました ▶1番RTされたつぶやきは「18年6月28日(木)、田中康夫さんのオピ振り返り。朝鮮半島改造論。「トランプ氏と金正...」 https://t.co/BLNzIwXnYi #gbrt
— robichi (@robichi) June 30, 2018
[堀]レアメタルもあると言ってますし。
[田中]うん。レアメタルもあると。そういう産業が定着していけば、中朝国境を越えたすぐのところの(丹東市の)中国側の人たち(の暮らし向き)を見たら、みんな(そういうふうに)なりたいと思っている。だから今彼(金正恩)がやってることは、上の軍部(の古いOSな職業軍人)をみんな解任したのもその「上の(既得権益にしがみ付く守旧派の)人たちだけどけたい」ということになってるわけです。
[堀]それだけにね、急激な体制変更に反感を抱く保守勢力もいるのでは?と指摘も。
[田中]で、彼はシンガポールを、「明るい北朝鮮がシンガポールだ」と読売新聞が言ってたんで、一族郎党が経営をしているシンガポールを目指してるんでしょ?って僕は言ってきました。でも同時に彼は自分が留学をしていたスイスを目指しているんじゃないか?っていうことだと思うんです。
[堀]そうか・・・。
[田中]スイスというのはご存じのように、ロマンシュ語の部分も入れると4つの言語になってるわけですね。で、(ドイツ語圏の)ベルンが首都ではありますけれど、例えばこないだサッカーの練習試合をやったルガーノってのはイタリア語圏なわけですよ。そして(ライン川のほとりに)バーゼルってあります。ここは国際決済銀行(BIS)もあって(スモン病等の薬害を生み出した)巨大製薬会社もありますが、ここにある飛行場知ってます?ユーロエアポートといってフランス側の工業地帯のミュールーズにあって私、何度か行ったんですけども、正式名称はユーロエアポート・バーゼル=ミュールーズ空港と言って、今、(同じく国境を接する)環境都市のドイツのフライブルグも一緒に共同運営してる。ご存じのようにスイスってEUに入ってないでしょ?
[堀]あっ、そうか。
[田中]EUに入ってないけど(シェンゲン協定に基づいて地続きの)ドイツとフランスはパスポート(チェック)無しで(クルマでは)行けるんだけれども、その飛行場はフランスの中にあって(バーゼルから空港への道路は)金網で覆われていて、飛行機が到着してユーロエアポートに着くと(他の空港とは違って最初にバゲッジクレームで荷物をピックアップして、それからスイス側とフランス・EU側と)入国(審査の窓口)が2つに別れている。
[堀]あっ、そういう感じなんですか行きたいなあ、行ってみたい。
[田中]・・・っていう場所でもあるんですね。そういうスイスで、まさにスイスは(秘密口座で知られる)金融があり(薬害の)製薬会社も(ジュネーヴには国際機関、ローザンヌには伏魔殿のIOC、チューリッヒにもFIFAが)あるかもしれない、でもみんなは(罰金だらけの明るい北朝鮮なシンガポール同様に)「すごい綺麗な街だ」と思い込んでいるわけですよ。
[堀]タックス・ヘヴンもありますからね。
[田中]意外と表側と裏側と違うところがあるでしょ?で、そうするとね、私は実は金正恩氏も習近平氏もドナルド・トランプ氏も、もしかしたら文在寅氏も南北統一が一足飛びに行けるとは思ってないんじゃないかと思うんですよ。
[堀]バッファーゾーンとしての北朝鮮の性質は残しておく。
[田中](残して)おきたいと。で、北朝鮮と(国境を接する)中国の地域には(180万人もの)朝鮮民族がたくさん住んでて、じゃあここに例えば(バーゼルに当たる新義州(しにじゅ)とミュールーズに当たる中国の)丹東(たんとう)に飛行場を作って、まさにペニンシュラエアポート(半島空港)になるわけですよ。
[堀]なるほど。
[田中]そして今ご存じのように、元山(ウォンサン)の辺りで、前回のスキー(競技)の(平昌)オリンピックの前に南北合同練習をした辺り、ここにカジノも作るしリゾートにしていくということをやっているわけでしょ。そして開城(ケソン)の工業団地を(南北で)一緒にやっていきましょうと。つまりもしかすると「鉄道も繋がります」と。「同じ民族です」と。もしかしたら同じ両方の、南北のパスポートを持ってる人は自由に行き来ができる形の、先ほどの擬似EUのような形を、考えてるのではなかろうかと。
[堀]確かにね。
[田中]そして天然資源があって、で、今回もジャレッド・クシュナー氏というイヴァンカ・トランプ女史の夫が、いわゆるアメリカにおいて地下天然資源の掘削をやっている巨大な会社の御曹司が間に入って、この、アメリカと北朝鮮の話をしてきてるわけです。
[堀]確かに言われてみればそうですね。
[田中]で、そのことはもしかしたら何度か会いに行っている中国(の習近平国家主席)にとっても、ウラジオストクも繋がってるロシア(の近く金正恩委員長をモスクワに招待するウラジミール・プーチン大統領)にとっても、(更にはドナルド・トランプ大統領も文在寅大統領も)こういう形の「永世中立国的北朝鮮=スイス化」(は南北朝鮮が統一してしまうと「アメリカ勢力」と「中国勢力」が国境を接してしまうのを巧妙に防ぐ緩衝帯として好ましいわけ)で、この構造転換ってものを大局的に日本は見ていかないといけない。トランプ氏が言ってるように、「(北朝鮮は)とんでもないことがたくさんあった」と。でも彼がFOXテレビで言ってるのは「アメリカのCIAだって、アルゼンチンやチリの、どれだけ民主化(運動)の人間たちを拘束したり殺したりしたんだよ」と。「みんなそういう歴史はあるんだ」と。「それが良いわけじゃない。でもまさに不可逆的に前に行くんだ」と。「この場所をスイス化するしかないだろ」ってことを僕は言ってるんだと思うんですね。
[堀]そういう意味で言うと、北朝鮮には自らが抱える人権問題などもしっかりと、そうしたスイスなどのヨーロッパに倣ってね。
[田中]そういうこと。今までは官僚が積み上げ型で・・・、だって6ヵ国協議が(最後の2007年3月を最後に)もう10年近く開催されていないわけでしょ?積み上げ型じゃ(上手く)いかなかったのを、彼はトップダウンで方針を決めたと。そうすれば下(の官僚やスタッフ)がみんな、両方動くと。
[堀]いや、あるかもしれないですね。ありがとうございました。
[田中]ということです。
[堀]さあ古谷さんテーマの発表をお願いいたします。
[古谷]はい。こちらです。
[堀]「日本ポーランド戦の舞台に秘められた歴史の悲劇 ボルゴグラード=スターリングラードはだった」。
[宮瀬]サッカーのワールドカップロシア大会のサッカー日本代表は一昨日、一次リーグ第3戦のポーランド戦に備えて試合会場のあるボルゴグラードへ到着しました。チャーター機で空港に降り立った西野監督や選手たちは警察車両に先導されながらバスで宿舎へと向かいました。ポーランド戦は日本時間で今夜11時キックオフです。
[堀]さあ。
[古谷]僕ね、ことわっておきますけどサッカーってのは興味がなくて野球の方がどっちかというと好きなんですよね。
[堀]野球が好きっていうのも意外でした。
[古谷]高校野球はすごい見ます。
[堀]えぇー!?
[古谷]はい。
[堀]さっきは全体主義の象徴的な感じもするという・・・(笑)。
[古谷]いや、一瞬だから。一瞬の花火だから。
[堀]なるほど(笑)。
[古谷]で、サッカーなんで嫌いかなって突き詰めていくとね、サッカー選手ってね髪の毛茶色だったり長かったり・・・。
[堀](笑)。
[古谷]僕が言うのも説得力がないんだけれど(笑)。
[一同]ははは(笑)。
[古谷]チャラチャラしてやがると。それは良いです。ただ、皆さん、ここで私が言いたいのはね、先のセネガル戦?「視聴率50パーセント、40パーセント、30パーセント、すごいすごい!」日本が全部ワールドカップで盛り上がってるって思うかもしれないけれど、逆のことを言えば半分以上見てないってことですから。今日はサッカーにこじ付けをして歴史の話を。
[堀]いきましょういきましょう。
[古谷]えーっとまず、さわりですけれども「歴史を知ればサッカーがもっと興味深くなるシリーズ」、今日が最初で・・・(笑)。
[堀]続かないでしょ?(笑)。
[古谷]1回しかないんですけど(笑)。今日はボルゴグラード編。これはね、今、ロシア風に名前が変わったんですけども、昔はスターリングラード、ソ連時代、スターリングラードと言いまして、スターリングラードと言えば「独ソ戦の帰趨を決定づけた史上最大の市街戦」であると。これは「スターリングラードの戦い」っていって、まあこれは教科書に出てきますんで皆さんご存じの通りでございます。
[堀]そうですね。
[古谷]まさにここで今日の夜、ポーランド戦があるんですけれども、まあサッカーの話はあまりしませんけれどね(笑)。
[堀]気温が40℃近くになるらしいですね。
[古谷]そうそう。かこつけて独ソ戦の話をしますけれども、独ソ戦のことをずっといくと5時間ぐらい掛かるので、これはスターリングラードに関係のあるところだけをやります。ドイツ側がヒトラー、ソ連側がスターリンになりますけれども、開戦したのが1941年の夏、6月なんですが、そこからヒトラーは北方軍集団、中央軍集団、南方軍集団というふうに軍を3つに分けまして、北方軍集団はレニングラード、現在のサンクトペテルブルクの占領を計画しました。
そして中央軍集団はそのままずっと東に東進してモスクワを攻めると。で、南方軍集団はルーマニア方面から入りましてキエフ、これは当時のソ連第2の都市ですね。キエフとウクライナ全体の占領を計画をいたしました。これが大体独ソ戦の初期で、結局のところ、レニングラード、モスクワは寸前まで行って包囲の段階で終わります。ただし、南方軍集団はキエフを早々に占領して、ウクライナ全域を占領するということになります。それでいよいよ、スターリングラードの戦いにいくんですけれども。
[古谷]これが次の年、1943年です。43年というと日本ではガダルカナルとかその辺りの時代なんですけれども、だからここが占領した地域ですね、ドイツ軍の。ここにいた北方軍集団はずっと北の方にまで行きますが、ここで抵抗にあって停滞していくと。中央軍集団はモスクワの手前まで行って撥ね返されていると。で、残ってるのは南方軍集団なんですけれども、ヒトラーがですね、あんまり戦略眼のない人で、南方軍集団を、ここちょっと拡大していただきたいんですが、A軍集団とB軍集団っていう2つに分けまして、A軍集団はこっちにある、これ、マハチカラって書いてますけど、現在のバクーですね。
[古谷]油田があったんですけれども、バクーを占領することを目的としました。だからコーカサスを占領すると。で、B軍集団っていうのはヴォロネジとスターリングラード、スターリングラードは当時ソ連第2ぐらいの都市で、鉄道が一杯集中していて交通の要衝なんですよ。ここを占領するB軍集団に任務を与えたんですね。これが43年42年の段階で、ここでずっとでも落ちなくて半年以上8ヶ月ぐらい攻防戦をするんですよ。で、その結果どうなったかと言いますとですね、悲惨なことに戦いの結果ですね、ドイツ軍は半年以上、正確に言うと8月ぐらいスターリングラードを包囲するんですけれども結局失敗をいたします。で、ドイツ軍のいわゆる第6軍、これはパウルス元帥、これは元々はパウルス上級大将なんですが、それは降伏をしてここでもう独ソ戦がドイツの負けっていうことが確定した歴史的な分水嶺です。で、死者、ドイツ軍50万人、ソ連軍80万人、市民殆ど全滅。
[堀]はあ。
[古谷]これ、分かります?もう殆どね数字も分からないぐら死んでる。
[堀]ひどいね。
[古谷]大体200万人ぐらい死んでると言われています。だからこれはあまりにもひどすぎて現在、ボルゴグラード市、旧スターリングラード市は同じ戦争の惨禍を経験したということで広島市と姉妹都市を結んでます。
[堀]そうなの?
[古谷]それぐらい凄まじいひどい戦いがこの地であり、それが独ソ戦と第二次大戦の分水嶺になったっていうことを覚えておいていただいて、サッカーを見るか見ないかは別ですけれども、結構、割と今日見たらこの地にはこういう歴史の悲劇があったっていうのは割りと新聞とかで出てるので、是非この機会にですね1993年の統一ドイツが製作した『スターリングラード』っていう映画が僕は一番好きで、2001年にはジュード・ロウ主演の『スターリングラード』、狙撃手同士の戦い、あれは僕は駄作だと思うです。で、ロシア側にもソヴィエト崩壊後に2000何年かな、最近ですけど同じく『スターリングラード』って名前の映画があってそっちもそんな面白くはないけど、それはソ連視点、一番良いのは’93年のドイツ側視点で書かれたものが一番良くて、それはDVDで借りられることができますので是非見てください。
[堀]ホントですね。
[田中]いやいや、今聞いてて、昨日、ロシアという地において強豪ドイツが日韓併合していた韓国に負けたわけじゃないですか。今回の大迫勇也さんとか柴崎岳さんの活躍ってのは、僕はホントに一ファンとしてはヴァヒド・ハリルホジッチ氏の遺産で。
@loveyassy これを見ると日本がコロンビアに勝ったのは現在のサッカーの状況に変化が生まれているからではないか?ハリルホジッチ氏は少なくとも最新の世界状況を把握しながら試行錯誤を重ねていたのだと思う。西野監督はハリルホジッチ氏の油揚げをさらった鳶。https://t.co/ElaBKowsFe
— Hiroko Uehara (@uesimobileme) June 28, 2018
[堀]そうか・・・。
[田中]今見えている、という時に今度まさにポーランドという翻弄されたところと、ドイツと仲が良かった日本が今夜戦う。勝っていただきたいけれど・・・。
[堀]そうですね。いろいろな歴史の交錯点ですね。
真面目にコメントしてるのは日本ではこの人だけなのか。
— 山川登 (@yamakawa567) June 30, 2018
スポーツに興味のある方、ぜひ。
田中康夫氏 @loveyassy YouTube公式チャンネルhttps://t.co/lu3gX092Ut
Vol.339『おまいう忖度「西野ジャパン」Part1 「日本らしいサッカー」ってこれだったのかよ! 「葉隠」サムライブルーが泣いてるぞ!』
白人ガイジン(外国人だろ?)見たらアメリカ人、外国語たら英語 と思う人たちが4年に一度国際感覚に目覚める月間#WorldCup #W杯 #ワールドカップ #サッカー日本代表 #日本代表 #ポーランド戦 から歴史背景学ぼ #クロス https://t.co/fGtuXHFXrf
— ばび。 (@babilema_t) June 27, 2018
[古谷]ポーランドはソヴィエトとドイツに分割されてなくなった国ですからね。
[田中]なんかすごい話だな。
[堀]ありがとうございます。
『金正恩の「ペレストロイカ」は 北朝鮮の「シンガポール化」を目指す 日本が直面する試練! 「虎穴に入らずんば虎子を得ず」 「蚊帳の外!」OR「蚊帳の中?」』 - 田中康夫公式まとめサイト
TOKYO MX「モーニングCROSS」(07:00~08:30)は首都圏以外の全国・全世界の方々も以下、エムキャス配信ページ・スマートフォン専用アプリにてご視聴頂けます。